トヨタ紡織とアイシン、シロキ工業の3社は10月25日、アイシンのシート骨格機構部品の海外生産法人である「シロキ・インドネシア社(SHIROKI INDONESIA/以下、SID)」と「シロキ・オートモーティブ・インディア社(SHIROKI AUTOMOTIVE INDIA/以下、SAI)を、トヨタ紡織グループに譲渡することで合意したと発表した。
また北米に関しても、「アイシンUSAマニュファクチャリング(AISIN U.S.A. MANUFACTURING(以下、AUM)」の設備譲渡を中心に検討。その移管方法とスケジュールについて、来年3月までに合意することになったと云う。
アジアの生産法人2社の譲渡は、各国の競争法に基づき必要な手続・対応が完了することを条件に、シロキ工業が保有する「SID」と「SAI」の株式を、トヨタ紡織の地域統括会社である「トヨタ紡織・アジア社(TOYOTA BOSHOKU ASIA/以下、TBAS)」が、来年度中を目途にそれぞれ80%取得、その後、残りの株式を2025年中までに取得して完全子会社化すると云う。
トヨタ紡織では、内装システムサプライヤーとしての“ホーム(※1)” となるべく、2015年からトヨタ自動車向けシート骨格機構部品の開発・生産機能の同社への移管を推進。今回の合意により、トヨタ紡織グループの販売・生産機能を強化し、更なる競争力強化を進め、インテリアスペースクリエイターとして新たな企業価値を創造できる車室空間のソリューションカンパニーを目指すとしている。
一方、アイシンは、自動車業界の大変革に対応した事業構造のフルモデルチェンジを目指し、車体事業ではリソーセスを集中投入し、パワースライドドア等を中心とするシステム商品を開発。シロキ工業に於いては、ものづくりの力を生かし、新商品をスピーディに提供する体制で市場拡大を目指していくとしている。
※1)ホーム:「現地現物」で、自分たちで付加価値をつけることができ、競合と比較しても競争力で勝っている事業や地域のこと。
[トヨタ紡織の子会社となる会社の概要]
<SID>
– 会社名:PT. SHIROKI INDONESIA
– 所在地:
Kawasan Greenland International Industrial Center (GIIC) Block AA No.18, Kota Deltamas, Desa Sukamahi, Kecamatan Cikarang Pusat, Kabupaten Bekasi 17530 Indonesia
– 代表者:取締役社長 安藤 修
– 資本金:29,900,000USドル
– 面積:敷地18,561㎡、建物12,442㎡
– 生産品目:シートリクライナ・シートスライドなど
– 従業員:約294名(2022年3月31日)
<SAI>
– 会社名:SHIROKI AUTOMOTIVE INDIA PRIVATE LIMITED
– 所在地:
Unit No. 108, 1st Floor, Suncity Success Tower, Golf Course Ext. Road, Sector-65, Gurugram, Haryana 122005 India
– 代表者:取締役社長 山田 新規
– 資本金:248,500インドルピー
– 面積:敷地19,181㎡、建物11,502㎡
– 生産品目:シートリクライナ・シートスライドなど
– 従業員:約540名(2022年3月31日)