自動運転関連のIT企業であるハンガリーのエイアイモーティブ(AImotive)は、「オートモティブワールド2019」(1月16日〜1月18日・東京ビッグサイト)内の「自動運転EXPO」にて、自動運転技術開発向けシミュレーションや画像認識、自動パーキングなど、同社の製品やソリューションの展示を行った。
エイアイモーティブは、自動運転ソフトウェア「aiDrive」を開発したことで知られる。
自動運転レベル4/5に対応する「aiDrive」は、大手自動車メーカーのボルボや中国の上海汽車集団、プジョーやシトロエンなどのブランドを擁するフランスPSAグループなどが採用した実績を持つ。
また、同社は2018年7月に日本法人を設立し、国内への本格参入も果たしている。
今回の同社ブースでは、自動運転開発のシミュレーション・ツールである「aiSim」を使ったデモ画像をモニターで紹介。
「aiSim」は、カメラ、LiDAR、レーダの学習データ作成や、同一の道路における天候(晴天・曇・雪・雨)や昼夜といった条件を変えたシミュレーションなどが可能なツールだ。
デモでは、市街地における自動運転走行を想定し、同一エリアで天候の違いや駐車車両などをきちんと認識しているか否かを評価する複数のCG画面を紹介し、ツールの多機能性をアピールしていた。
また、画像認識では、駐車場内を走行する自動運転車が、駐車車両をいかに認識するかなどのデモを紹介。ちなみに、同社の画像認識技術は、日本の某ティア1がバックモニターへの採用を決めており、近々量産車へ搭載される予定だ。
ほかにもブースでは、実際に日本で行った自動パーキング実験のデモ動画も紹介。
トヨタ プリウスをベースとしカメラやLiDARなどを搭載した自動運転デモ車両には、制御ソフトに先の「aiDrive」を採用。駐車場というクローズドの環境ながら日本の道路状況にソフトを対応させた仕様となっている。
今後、同社では「aiDrive」などに関し、高速道路や市街地など様々な日本の道路環境に合わせた仕様も開発していく予定だ。