愛知製鋼は、粗鋼生産高累計5,000万トンを達成し、11月8日、知多工場内第2製鋼工場で記念式典を行った。
愛知製鋼は、「よきクルマは、よきハガネから」というトヨタ自動車創業者の豊田喜一郎氏の思いのもと、1940年に創業し、現在の刈谷工場において特殊鋼を生産。1943年には現在の主要生産拠点である知多工場の操業を開始した。
以降、モータリゼーション進展による需要増に伴う生産性の向上や、自動車の環境保全・軽量化・高出力化に対応する高強度で被削性の高い鋼の開発・量産に取り組み、その結果、創業79年にして粗鋼生産高累計5,000万トンに到達した。
1940年3月:生産開始、1972年9月:500万トン、1980年5月:1,000万トン、1989年12月:2,000万トン、1998年3月:3,000万トン、2009年6月:4,000万トン、2019年11月:5,000万トン。
具体的には、国内初の平炉による特殊鋼生産を開始した他、1982年には、世界で初めて複合製鋼プロセスを確立し、電気炉~取鍋精錬炉~真空脱ガス装置~連続鋳造設備の連続配置により、多種多様な鋼種を高い生産性で製造すると同時に、品質向上とエネルギーコスト低減も達成。
他にも、150トン、60トン電気炉2基へのライン集約による生産体制の効率化に加え、2011年に竣工・稼動したNo.3ブルーム連続鋳造機を皮切りに、鋼材生産プロセス改革としての圧延・精整工程の再構築により、鋼材の短納期かる安定的な生産体制を構築してきた。
愛知製鋼は、今後も多様化するニーズに対応すべく、競争力のある特殊鋼・ステンレス鋼の生産に取り組み、素材メーカとしての強みを活かして付加価値の高い製品を提供。次世代社会の発展に貢献していくとしている。