AGCは6月15日、北米建築用ガラス事業の譲渡について、米国の「カーディナル・グラス・インタストリーズ(Cardinal Glass Industries/以下、Cardinal社)」と合意したと発表した。
なお取引は、関係当局への申請・承認を条件とし、最も早く承認を得られた場合には7月に完了する見込み。譲渡価格は、4億5000万ドル。
AGCは、中期経営計画“AGC plus-2023”(2月発表)において、建築用ガラス事業の収益性および資産効率の改善をグループ経営上の重点課題とし、様々な施策に取り組んでおり、今回、北米における建築用ガラス事業を、過去に取引実績があるCardinal社に譲渡することで、その資産や人材を有効活用して更なる事業の発展につながると判断したと云う。
なお、この譲渡に伴い、発生する見込みの譲渡益約250億円を、2021年12月期第3四半期連結決算でその他収益として計上する予定。また、2021年12月期の通期連結業績予想については、現在精査中であることから、判明次第、直ちに発表するとしている。
[事業譲渡の概要]
(1)北米建築用ガラス事業の内容
AGCは、1988年のAFG Industries社(現 AGC Flat Glass North America)への資本参加を機に、北米での建築用ガラス事業に参入。以来、30年以上に亘って省エネ性能や意匠性に優れた高機能ガラスを製造。
(2)北米建築用ガラス事業の経営成績(2020年12月期実績)
(3)北米建築用ガラス事業の資産、負債の項目及び金額(2021年3月31日現在、譲渡対象のみ)
*資産・負債については、2021年3月末レート=110.71 円/ドルで円換算。
(4)譲渡価額及び決済方法
– 譲渡価格:450百万 US$
– 決済方法:電信送金による決済
[譲渡先会社の概要]
– 名称:Cardinal Glass Industries
– 所在地:775 Prairie Center Dr #200 Eden Prairie, MN 55344
– 代表者の役職・氏名:Roger O’Shaughnessy
– 事業内容:米国における住宅向け窓・ドア用ガラスの製造・開発・販売
– 設立年月日:1962年1月29日
– 大株主及び持株比率:非上場会社であり、経営陣が株式を保有
– 上場会社と当該会社の関係:
・資本関係:該当事項なし。
・人的関係:該当事項なし。
・取引関係:該当事項なし。
・関連当事者への該当状況:該当事項なし。
*資本金、純資産、総資産については確認できなかったため記載なし。
[日程]
– 契約締結日:2021年6月15日(予定)
– 事業譲渡期日:2021年7月中の見込み(関係当局の承認が前提)
■Cardinal Glass Industries:https://www.cardinalcorp.com/