AGCは、窓ガラス越しに見える風景に情報を重ねて表示することができる、窓ガラスに透明ディスプレイを組込む技術を世界に先駆けて開発した。
AGCでは、視認性に優れ、空間に浮かんだようなデザインが特徴のインフォベール(infoverre)を2013年に開発。同製品は現在、ガラスに映像を表示するサイネージとして、ビル・空港・ショッピングモールなど様々な場所に導入されている。
今回AGCは、このインフォベールと同社の複層ガラス製造技術とを組み合わせ、窓ガラスに透明ディスプレイを組込むことに成功。開発品は、電源を切っているときには通常の窓ガラスだが、電源を入れると映像が表示される。
この技術により窓が情報を表示するプラットフォームとなり、風景に合わせて周辺の観光情報等をリアルタイムに表示することが可能に。今後は映像を表示させるだけでなく、窓を通して様々な情報を入手できるよう、タッチ機能などインタラクティブな機能を新たに追加する予定だと云う。
また将来的には同技術を、観光名所・博物館・列車・バスなど様々な窓へ適用できるよう、実用化に向けた研究開発を進めていくとしている。
[インフォベールについて]
AGCでは、使用環境が厳しい列車における採用を目指してインフォベールの研究開発を進めている。
① PARTITION(パーティション)シリーズ(2019年7月から製造販売予定)
列車の内装用として、ガラスの両面に映像を表示することができる。
② 軽量大型ワイドスクリーンタイプ(開発中)
これまで複数画面だった列車扉上部の映像を一画面で途切れなく表示することができる。
③ 列車用窓バータイプ(開発中)
大型ワイドスクリーンを窓ガラスの上部に組込むことで、風景と共に映像を表示することができる。
④ 列車用窓透明タイプ(開発中)
窓ガラスに透明ディスプレイを組込むことで、風景と共に映像を表示することができる。