AGCは、7月26日、米国Park Electrochemical社(Park社)と、エレクトロニクス事業を約160億円で取得することについて合意。関係規制当局の承認を前提とし、株式譲渡契約を締結したことを発表した。
1954年創業のPark社は、主要事業のエレクトロニクス事業で、プリント基板材料のCCL(Copper Clad Laminate、銅張積層板)を開発・製造。米国、シンガポールおよびフランスの製造拠点をベースに、主に通信、ネットワークインフラ、自動車業界等の顧客に対しグローバルに事業を展開している。
同社は、5Gや自動運転等の次世代高速通信など、電気信号の伝送損失を改善する「超低損失CCL」に関する非常に高い技術力と高品質な製品ポートフォリオを有していると云う。
AGCは今回の買収で、IoTやAI、5Gや自動運転など、技術の進化や大幅な需要の伸びが求められるハイエンドCCL市場で、同社が有するフッ素やガラス材料等とPark社の製品、技術・ノウハウ等を融合し、顧客ニーズに応えていくとしている。
AGCグループは、経営方針AGC plus の下、モビリティ及びエレクトロニクスの分野を戦略事業と位置付けている。
同社は、今回のPark社エレクトロニクス事業取得を、成長に向けた重要な一歩とし、次世代高速通信関連市場におけるハイエンド部材・ソリューション提供メーカーとして、積極的に事業を拡大するとしている。
[Park Electrochemical社概要]
設立年:1954年
所在地:アメリカ ニューヨーク州
株式取引市場:米ニューヨーク証券取引所
従業員数:387名(2018/2期 連結)
売上高:
111百万USドル(2018/2期 連結)、71百万USドル(2018/2期 エレクトロニクス事業)
事業内容:
エレクトロニクス製品(リジッドCCL)、コンポジット製品(CFRPプリプレグ)の製造・販売