パナソニック オートモーティブ社(以下、パナソニック)は5月27日、同社の大画面HUD(Head Up Display)が、三菱自動車工業株式会社(以下、三菱自動車)のクロスオーバーSUV新型『アウトランダー』(2021年4月より米国、カナダ、プエルトリコで発売)に採用されたと発表した。パナソニックのWS HUDが三菱自動車に採用されるのは初めてのことで、WSタイプのHUDの採用は同社初。
WS(ウインドシールド)HUDは、フロントガラスへ映像を投影することで、ドライバーの視線の先に、車速やナビゲーション、さらには三菱自動車が提供する高速道路の単一車線での運転支援技術である「MI-PILOT」による運転支援も含め、さまざまな情報を表示するシステムとなる。ドライバーの視界の中心近くに表示することで、視線移動によるドライバーの負担を軽減し、ドライバーとシステムとの快適なインタラクションに貢献するという。
開発にあたってはc、パナソニックがデジタルカメラの開発で培った光学技術を応用したフル自由曲面ミラー、高輝度PGU(Picture Generation Unit)の技術を用いて、低歪かつ明るく鮮明な大画面(画角7゜x3゜)を実現した。
<開発技術の概要>
1. フル自由曲面ミラー
デジタルカメラの開発で培ったレンズ設計・レンズ成形技術を活用した高精度の自由曲面ミラーを採用。限られた車両空間の中で大画面・低歪の映像投影を可能にするHUD本体の小型化を実現。
2. 高輝度PGU
液晶ディスプレイの照明技術を応用した独自のHUD向けバックライト設計により、太陽光下やサングラス越しのような表示が見えにくくなる状況においても、ドライバーに鮮明な画像を提供。