アナログ・デバイセズは10月13日、マルチプロトコルの産業用イーサネット・スイッチ・プラットフォームのADIN2299を発表した。
ADIN2299は、産業/プロセス・オートメーション、モーション・コントロール、運輸、エネルギー・オートメーション分野のデータライン接続ニーズに対応するマルチプロトコルの産業用イーサネット・スイッチ・プラットフォーム。
この産業用イーサネット・スイッチ・プラットフォームは、スター型、ライン型、またはリング型トポロジで動作するように設計されている。
同製品は、通信コントローラ、2ポート10/100Mbpsイーサネット・スイッチ、メモリ、物理層(PHY)、プロトコル・スタックを備えた高集積で動作確認済みのソリューションとなる。
ADIN2299のハードウェアと、そのソフトウェアと認定済み産業用プロトコルの組み合わせる事で、システム・インテグレーションに係る時間と市場投入までの時間を短縮する。
ADIN2299は、プロトコル・スタックだけでなく、RTOS、ファイル・システム、ドライバ、TCP/IPを備えており、設計とデバッグに必要な時間を短縮する。
このスイッチ・プラットフォームには、UART、SPI、またはイーサネット・インターフェースを介してアプリケーション・プロセッサの接続が可能。
ADIN2299のソフトウェアによってアプリケーション・プロセッサと統合インターフェースとの接続が実現されるため、アプリケーション・プロセッサのソフトウェアを変更することなく各種の産業用プロトコルを利用できる。これによって、追加プロトコルの導入に当たりそれぞれの学習から始める必要がなくなるという。
導入では、単一のフィールド機器のハードウェア設計を活用して、複数の産業用プロトコルに対応できるようになる上に、セキュア・ブートとセキュア・アップデート機能を備えている事から、検証済みのコードのみが実行されるのでサイバー攻撃による現場の混乱の可能性を低減する事もできるとしている。
なおプラットフォームの評価とシステム開発のために、ADIN2299の評価キットを提供。エンド・ツー・エンド、ホスト-ネットワーク間、およびインターフェース-コントローラ間の通信を実証するアプリケーションのサンプルが提供される。
ADIN2299の主な特長
– マルチプロトコル対応:PROFINET、EtherCat、EtherNet/IP、Modbus TCP
– 認定済みプロトコル
– 使いやすさ:全機能内蔵、試験済み、およびドロップイン対応のハードウェア/ソフトウェア・ソリューション
– サイバーセキュリティ:セキュア・ブート/セキュア・アップデート
– 帯域幅:10/100Mbps
– 低遅延および低消費電力
– 小型形状:194ピンCSPBGA
価格とパッケージ
製品:ADIN2299
量産出荷:出荷中
単価:$86.72(1,000個以上)
パッケージ:194ピンCSPBGA
*価格は米国での価格
データシートのダウンロード、サンプルおよび評価用ボードなどhttps://www.analog.com/jp/products/adin2299.html