ACCESS Europe GmbHは12月18日、自動車向けエンターテインメント・メディアソリューションに適した、車載向け組み込みブラウザ「NetFront® Browser BE for Car v3.0」ベータ版を発表し、同日より提供開始したことを発表した。
このブラウザは、Chromium Core(86)をベースに、車載向けの最新規格、セキュリティアップデート、メディア再生、2021年1月に導入されるGoogleサービスの新たなログイン要件等のサポートを提供できる。
また、ACCESSの車載インフォテインメント(In-Vehicle Infotainment、IVI)システム「ACCESS Twine™ for Car(以下、Twine4Car)」を介して、インターネットを通じて提供されるメディアコンテンツを車内でシームレスに楽しめるユーザ体験を提供する。
ACCESS Europe 最高経営責任者(CEO) Dr. Neale Fosterは、自動車メーカー(OEM)やティア1サプライヤーがSOTA(Software Over-The-Air)対応コネクテッドカーの新時代に対応するためには、最新のインターネットのサービス規格に常時対応している必要があり、同社は、自動車メーカーが業界の最新規格を常にサポートできるように支援すると述べている。
例えば、月間20億人以上のログインユーザーを有し、気軽に楽しめるプレミアムコンテンツを豊富に取り揃えているYouTubeから、顧客との新たなリレーションを構築し、長期的なサービスベースの収入源を確立するために、自動車メーカーが自社ブランドのIVIシステムで配信サービスをサポートすることを継続的にサポートするという。
ACCESSは、Chromium Core(86)をベースにした車載ソリューションにより、EME(Encrypted Media Extensions)/MSE(Media Source Extensions)など車載エンターテインメントのサポート、コンテンツの供給、デジタル著作権管理(DRM)といった、メディアプレイヤーを柔軟にサポートするために不可欠な最新のブラウザセキュリティへのアップデートをはじめとする機能を提供する。
これにより自動車メーカーは、保守費用を削減し市場投入までの期間を短縮することが可能になるだけでなく、SOTAを利用した定期的なアップデートにより自社の自動車を常にセキュアで最新の状態に保つことが可能になるという。
■車載向け「NetFront Browser BE for Car v3.0」の主な特長
・車内でGmail、カレンダー、YouTubeなどのGoogleサービスへのアクセスが可能
・最新のHTML5、CSS、JavaScriptをサポート
・サンドボックスとOSレベルで保護し、悪意あるアプリや劣悪なアプリから最大限に防御
・TEE(高信頼実行環境)を含むWidevineおよびPlayReadyをサポート
・Android、Linux、およびQNXをはじめとする組み込み車載OSをサポート
・オープンプロジェクトによる先進のメディアプレイヤーとの統合を実現
「NetFront Browser BE for Car v3.0」ベータ版は現在テスト用に提供され、一般提供開始は2021年第1四半期を予定する。
■「NetFront® Browser BE」
https://www.access-company.com/products/browser/netfront-browser-be/
■ACCESS
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