ジェイテクトは3月28日、三菱電機と共同開発した「自動車用電動パワーステアリングシステム」について、一般社団法人電気学会が選定する第15回電気技術顕彰「でんきの礎」を受賞したと発表した。
「でんきの礎」は2008年に創設された制度で、電気学術・技術の発展史において重要な成果を挙げ、社会の発展に貢献し、歴史的に記念されるモノ・こと・人・場所が顕彰されている。
ステアリングシステムとは、自動車の「曲がる」機能を担うもので、マニュアルステアリング・油圧式パワーステアリング(以下「HPS」)・電動パワーステアリング(以下「EPS」)の3種類に分類される。このうちEPSは、1988年にジェイテクトと三菱電機が軽自動車(スズキ「セルボ」)に搭載し、これは世界で初めての実用化・量産化となった。
EPSは従来のHPSと比較して、燃費が改善することとCO2排出量削減による環境への効果などが認められたことから飛躍的に普及し、ジェイテクトのEPSは2015年4月にグローバル累計生産台数1億台を突破した。
今後は、小型車からSUVまでの多種多様なEPS製品群を開発・生産するだけでなく、従来HPSを採用していた大型車や高級車へのEPS搭載に向けた改良や、自動運転化・電動化社会に対応すべく、ドライバーとの協調を自由に制御できるステアバイワイヤの開発も進めていくとしている。