コンフォートデジタルツーリズム協議会は11月18日、北九州市八幡東区東田エリアにおいて、「どこでもテーマパーク」実証事業を開始すると発表した。
この実証実験は、令和3年度 観光庁「これまでにない観光コンテンツやエリアマネジメントを創出・実現するデジタル技術の開発事業」の採択事業として、2021年12月18日より開始するもの。先進技術により当エリアを一つのテーマパークとして体験することができる。
■コンフォートデジタルツーリズム協議会
北九州市八幡東区東田エリアは、「世界遺産官営八幡製鐵所」をはじめ、「いのちのたび博物館」、「環境ミュージアム」、「スペースワールド」など、多彩な歴史・文化・エンタメ施設が集積し、北九州市の歴史と近未来を体験できるエリアとして多くの市民から認知されてきたが、スペースワールドの閉園、そして昨今のコロナ禍の影響等により、エリア全体での来訪者は減少傾向にある。
この課題を解決するため、このエリア内に点在する魅力的な観光コンテンツをデジタルアトラクション化し、エリア全体をひとつのテーマパークのごとく機能させる「エリアテーマパーク化手法」のプロトタイプ開発を行い、機能検証と効果測定を行う。事業を通じて、魅力的な特徴を有しながら集客に苦戦する全国の地域に対し、新たな観光コンテンツの創出を手助けするソリューションパッケージを構築することをめざす。
具体的には、「自動運転技術」、「xR」を融合した「先進デジタルアトラクション」と、個人の趣味嗜好や周辺状況などの付加的要素に基づき観光・物販サービスを提案する「AI 観光コンシェルジュ」を組み合わせ、来場者に先進技術がもたらす新たな観光サービスを提供する。エリアに新たな付加価値を創造し、新たな観光コンテンツやエリアマネジメントを創出・実現する全国初の取り組みとなる。
なお事業終了後は、改良を加えながら2022年度内にサービス設計・実証、技術開発を完了させ、地域の活動団体等と協力して事業化をめざす。将来的には、柔軟に観光資源を更新できるプラットフォームを構築し「エリアテーマパーク化手法」をパッケージ化し、他地域への横展開を視野に入れている。
■実証実験概要
– 実証期間
(第1期)2021年12月18日(土)~24日(金)、(第2期)2022年1月3日(月)~9日(日)
– 実証場所
北九州市八幡東区東田エリア各所
– 実証実験で体験できるコンテンツ
(1)先進デジタルアトラクション
一人乗り自動運転モビリティに乗り、xRゴーグルを装着して、コース内を移動しながら仮想・複合現実空間を体験する2種のアトラクション。
①デジタル恐竜パーク
②鉄の道VRガイディングツアー
(2)AI観光コンシェルジュ
エリア内の周遊促進を目的として、スマートフォンアプリ「AI観光コンシェルジュ」(AndroidTM版)を介して、地域の魅力を堪能できる街歩き体験を提供。利用者の趣味嗜好に応じたエリア内の観光スポットやおすすめ店舗、その訪問先までのルートをレコメンドする。