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2024年6月17日【MaaS】

ヤネカラら3社、EV充電制御によるVPP実証を開始

坂上 賢治

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Yanekara(ヤネカラ)、Shizen Connect(自然コネクト)、東邦ガスの3社は6月17日、発電設備・蓄電池・EVなどの需要設備を統合・制御し、ひとつの発電所のように機能させるVPP(Virtual Power Plant/仮想発電所)を介して、需給ひっ迫対策と電力調達コストの同時削減を実現する共同実証を8月から開始することを明らかにした。

 

昨今は2050年のカーボンニュートラルの実現を視野に、再エネ電源や蓄電池等の分散型リソースを活用することで安定した電力システムを構築していくことが重要な課題とされている。なかでも特に、今後の普及拡大が見込まれるEVを分散型リソースのひとつとして制御することへの期待は高い。

 

EVを活用したVPP実証イメージ

 

そこで同実証では、Shizen Connectが開発・運用するアグリゲート・エネルギー管理システム「Shizen Connect」を活用。これにYanekaraが提供するEV充電コントローラー「YaneCube」との連携を通じEV充電の遠隔制御を行う。

 

上記のShizen Connectは、低圧VPP(バーチャルパワープラント)分野で、2023年5月から「機器制御型 DR 支援サービス」の商用提供を開始。国内市場シェアの57%を占める家庭用蓄電池メーカー5 社とクラウド連携を実現している。

 

 

今回はV2H(バッテリーに貯めた電力を自宅で使えるようにする)機器経由でJEPX(国内唯一の卸電力の取引所)価格の高い時間帯のEV充電を停止させ、より価格の安い時間帯でのEV充電へとシフトさせることで、EVを分散型リソースとして活用。東邦ガス(小売電気事業者)のエネルギーの卸調達コストを削減。EV制御の技術性と経済性を検証することで、今後の商用展開を目指す。

 

実証概要

 

会社名 :株式会社 Yanekara
本社所在地:千葉県柏市柏の葉五丁目 4 番 19 号東大柏ベンチャープラザ
設立 :2020 年 6 月
代表者 :代表取締役 松藤圭亮 / 吉岡大地
事業内容 :電気自動車群による電力需給バランス調整システムの社会実装会

 

会社名 :株式会社 Shizen Connect

本社所在地:東京都中央区日本橋本町 2 丁目 4 番 7 号遠五ビル
設立 :2023 年 10 月 2 日
株主構成 :自然電力株式会社 100%
代表者 :代表取締役 松村宗和
事業内容 :VPP プラットフォーム事業、エネルギー管理サービス事業、IoT 機器販売事業など

 

会社名 :東邦ガス株式会社
本社所在地 :名古屋市熱田区桜田町19番18号(〒456-8511)
設立 :1922年6月26日

代表者 :代表取締役 松村宗和
事業内容:ガス事業・熱供給事業・電気供給事業。天然ガスなどのエネルギー資源の採取および売買など
供給区域 :愛知・岐阜・三重3県で54市21町1村

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。