テュフ ラインランド ジャパンは3月26日、ロードサービス事業者向けの「ロードサービス テュフ認証」第一号をあかつき神戸中央営業所(神戸市兵庫区)に発行した。
「ロードサービス テュフ認証サービス」は、テュフ ラインランドのドイツ本社で行っているロードサービス事業者向けの監査内容を元に、日本のロードサービス市場にあわせた独自の項目や判断基準も盛り込み、新たに開発したもの。具体的には会社組織・運営、法令順守、車両の保有・管理、サービス品質などの監査項目で評価を行う。
乗用車およびトラックに対応する「スタンダード」と、「スタンダード」に加え25tの横転車両の引き起こし、牽引に対応する「フル」という2種があり、それぞれの種別にプラチナかゴールドのカテゴリーがある。プラチナは、ゴールドよりも判断基準が厳しく、より高いレベルの評価内容になっている。
またロードサービスは、24時間365日対応ができることが求められる業種のため、監査項目の中には技術面のみならず、労働環境の法令順守状況や従業員の満足度についても含まれている。
エンドユーザーが事故や車両故障の時に直接対面するロードサービス事業者が、緊急時にエンドユーザーに対し適切なサービスを適切なタイミングで提供できるかどうかは、自動車の保険会社にとっても重要事項となる。
同社は、良い事業者の「見える化」は、エンドユーザーとロードサービス事業者の双方にとって、安心・安全の証を共有することができるというメリットがある。また、緊急時には必要により有資格者が行うべき作業があるので、エンドユーザーはプロが行っているという安心感を持つことができるとしている。
今回の認証取得について、あかつき 代表取締役社長 吉岡 輝昌氏は、次のようにコメントした。「当社は、2020年に鈑金塗装工場認証のプラチナを取得しており、保険会社やカーディーラー、ユーザーから信頼される工場として誇りをもってサービスを提供できる体制が整いました。そして次に、ロードサービス部門においても質の高いサービスを提供できる体制を整えることを決定しました。ロードサービス業は認知度の低い業種ですが、社会的に重要な役割を担う業種と自負しています。
ロードサービス事業者の認証制度があれば、認知度が向上し、結果的に安心安全な質の高いサービスを提供できる事業者が増加すると期待します。当社が認証の第一歩となり、業界発展の礎となれば幸いです。また、日常業務で行っている点検記録や点呼など業務の基本が、認証項目の中にあったため、社員も安全に作業を行うことの大切さと価値を改めて認識することになりました。そして第三者認証機関に評価されたことで、これまで以上に安全に対する意識が高くなったと感じています」。