TOYOTA GAZOO Racingは11月15日、14日(土)にバーレーン・インターナショナル・サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)の今季最終戦となる第8戦バーレーン8時間レースが行われ、TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRID 7号車がWECドライバーズチャンピオンを獲得したことを発表した。
マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス組のTS050 HYBRID 7号車が2019-2020年シーズンのWECドライバーズチャンピオンを獲得。8号車は2位となり、TS050 HYBRIDにとってのラストレースを1-2フィニッシュで飾った。
TS050 HYBRID #7号車
(マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス)
決勝結果:1位, 263周、ピットストップ10回、グリッド:1番手、ベストラップ:1:42.637
TS050 HYBRID #8号車
(セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、ブレンドン・ハートレー)
決勝結果:2位 (トップと1:04.594差), 263周、ピットストップ10回、グリッド:2番手、ベストラップ:1:42.833
2019-2020年シーズンのWECでは、過去2回、ル・マン24時間レースで苦渋を味わった7号車がついに悲願のチャンピオンを獲得。また、2位に8号車が続き、チームにとって完璧な結果となる1-2フィニッシュを果たし幕を閉じた。しかし既に2021年シーズンへ向けた準備は始まっている。チームは来年3月19日に開催されるセブリング1000マイルレースでのデビューに向けて、新たなハイパーカー規定に則った車両での耐久テストを今後数ヶ月間にわたって行うという。
村田久武 TOYOTA GAZOO Racing WECチーム代表:
マイク、可夢偉、そしてホセ、世界チャンピオンおめでとう!耐久レースはチームでの戦いであり、今季の彼らのパフォーマンスはチャンピオンにふさわしいものでしたし、彼らのチームスピリットとここまで戦い抜いた姿勢を誇らしく思います。また、新型コロナウイルス感染症で世界的に自粛制限などがある中、大変な努力でシーズンを全うしてくれたWECの主催者、関係の皆様、そして応援し続けてくれたファンの皆様に心より感謝しております。LMP1の時代とTS050 HYBRIDにとって最後のレースは、大変感慨深いものでした。この8シーズンの間、様々な想い出があり、興奮冷めやらぬレースや素晴らしいライバル、そして最高のクルマたちを思い出します。この期間、WECの一員として携われたことに改めて感謝するとともに、新たなハイパーカーの時代もファンの皆様に素晴らしいレースを見せられるよう尽力いたしますので、引き続きご期待ください。
小林可夢偉(7号車):
日本、そしてドイツのケルン(TGR-Europe拠点)からサポートしてくれた全ての人々に感謝します。振り返れば、2016年からTS050 HYBRIDの開発のために本当にハードワークを続けてくれました。簡単ではありませんでしたが、今となってはこの最高の車とともに素晴らしい想い出です。チームはル・マン3連覇し、我々は7号車とともに世界チャンピオンを獲得しました。これ以上の結果は望めないでしょう。しかし、これはドライバーだけで成し遂げられた記録ではありません。メカニック、エンジニアやこのプロジェクトに携わった全ての皆さまのおかげです。本当にありがとうございました。
マイク・コンウェイ(7号車):
タフでしたが素晴らしいシーズンを終え、今日、世界チャンピオンとして立つことができ、最高の気分ですホセ、可夢偉と私にこのチャンピオン獲得のチャンスを与えてくれたチームに本当に感謝しています。7号車のドライバー及び8号車のチームメイトはシーズンを通して素晴らしい戦いをし、本当に最高です。これがTS050 HYBRIDの最後のレースになるのは少し悲しいですが、我々にとって有終の美を飾れたと思います。
ホセ・マリア・ロペス(7号車):
レースで勝って世界チャンピオンになるというのは本当に格別な気分です。ドイツのケルン(TGR-Europe拠点)や東富士研究所で何年にもわたって最高のクルマを作り上げ、我々を支えてくれた全てのスタッフに感謝します。信じられないようなシーズンでした。我々は目標を達成するために懸命に努力を続け、可夢偉、マイクとともについに世界チャンピオンを獲得しました。私にとって2人は兄弟のような存在になりました。本当に最高の気分です。
中嶋一貴(8号車):
7号車のみんな、チャンピオン獲得おめでとう。彼らはシーズンを通して素晴らしい走りを見せ、タイトルにふさわしい戦いぶりでした。我々もル・マンで勝ちましたし、良いシーズンでしたが、この最終戦バーレーンではサクセス・ハンディキャップに苦戦しました。一時は接近して面白いレースにもなりましたし、良い戦いでした。また、シーズンを通して素晴らしい仕事をしてくれたメカニックやエンジニアにも感謝します。今はハイパーカーを初ドライブするのが楽しみです。
セバスチャン・ブエミ(8号車):
7号車とミス無くレースを戦いきったチームに祝福を送ります。我々8号車は全力を尽くして戦いました。サクセス・ハンディキャップは思いのほか厳しかったですが、レースの結果には満足しています。我々も完璧なレースを戦いましたが、勝つチャンスはありませんでした。これも人生です。勝つこともあれば、負けることもあります。TS050 HYBRIDとは、これで最後だと感慨深く、自分の最終ラップまで楽しんで走りました。
ブレンドン・ハートレー(8号車):
我々は8号車で良いレースを戦えたと思います。サクセス・ハンディキャップにより、1周あたりコンマ5秒以上の差があることは分かっており、それでも全てを出し切りました。周回ペースは悪くなかったのですが、サクセス・ハンディキャップを跳ね返すまでには至りませんでした。ミス無くレースを戦い抜いた7号車を祝福します。彼らは世界チャンピオンに値する仕事を成し遂げました。