トヨタ自動車は6月2日、長年にわたる電動車の開発で培ってきた電池技術と、車載部品・ユニットを活用した住宅用蓄電池システム「おうち給電システム」を開発し、その先行予約を同日より開始、8月からハウスメーカーや総合施工会社を通じて、国内販売すると発表した。
おうち給電システムには、「安全・長寿命・高品質・良品廉価・高性能」をコンセプトに、トヨタの電池制御など、電動車用バッテリー技術を応用した蓄電池を搭載。電池の安全性を確保すると共に、8.7kWhの定格容量と5.5kWの定格出力を備え、平時だけではなく、災害などによる停電時にも家全体への電力供給ができる。
また、トヨタならではの機能として、電動車(HEV、PHEV、BEV、FCEV/以下、xEV)のAC100V出力から家庭への給電(※1)ができるV2H(vehicle to home)に対応した他、太陽光発電システムと連携させることで、昼・夜それぞれの時間帯で、利用者のニーズに合せた最適な電力供給も可能に。トヨタは、システムの導入により、太陽光という再生可能エネルギーの利用促進にもつながるとしている。
加えて、将来のIoT化に備え、ハイブリッドパワーコンディショナと接続した無線LANルーターを介して、スマートフォン等の専用アプリから、蓄電量の確認や運転モード設定などをリアルタイムに操作できる(※2)と云う。
※1:車両給電アダプタの最大出力は1.1kW。
※2:iOS14.2以上、Android7.0以上に対応。
<主要諸元>
– 定格容量:8.7kWh
– 最大出力:5.5kW
– 動作温度:-20~+45℃
– 自立運転・車両給電アダプタ使用時は-20~+40℃
– 寸法・重量(L×W×H):
・ハイブリッドパワーコンディショナ:445×198×698mm/33kg
・DCDCコンバータ:337×92.4×429mm/9.0kg
・蓄電池ユニット:1,142×341×432mm/142kg
・車両給電アダプタ:372×140×532mm/9.0kg
– 設置場所:屋外