トーヨータイヤ(TOYO TIRE)は7月12日、米国のタイヤ製造工場「Toyo Tire North America Manufacturing(TNA)」の建設済み新工場棟内に、生産設備を追加導入し、生産能力を増強すると発表した。
トーヨータイヤでは、2017年を起点とした4ヵ年の中期経営計画(中計’17)の下、タイヤ事業において、北米市場での商品力強化と増販に向けたさらなる体制強化をはじめ、市場動向に応じた商品ミックスの最適化、驚きのある商品を提供する開発力・技術力の進化、ブランド力の向上と効率的な供給体制の構築といったテーマを掲げて事業経営を推進。
現在、北米自動車市場ではピックアップトラックや大型SUV車両の販売が堅調であることから、意匠性の高い大口径タイヤについて、競争優位性があると判断。
引き続き2020年以降も需要があると見込んで、今回、昨年末に拡張したTNA新棟建屋の内、空いている残り半分のスペースに生産設備の導入を実施し、さらなる生産能力の増強を行う。
[今回の追加生産増強計画について(概要)]
– 投資内容:
建設済み新工場棟(*1)内に残り半分の生産設備(*2)を追加導入する。
*1)生産容量:年産240万本(乗用車用タイヤ換算)
*2)生産能力:年産120万本(乗用車用タイヤ換算)
– 総投資額:約70億円
– 投資計画:2020年9月より生産設備の導入開始予定
– 稼働開始:2021年1月より生産稼働予定
※増強に伴い、約120名の従業員を新規雇用予定。
[TNAの概要]
– 会社名:Toyo Tire North America Manufacturing Inc.
– 所在地:アメリカ合衆国 ジョージア州バートゥ郡
– 設立年月:2004年6月 (2005年12月工場完成、同月より稼働)
– 事業内容:乗用車用、ライトトラック用ラジアルタイヤの製造
– 代表者:Donald C. Bunn
– 資本金:150百万米ドル
– 資本構成:TOYO TIRE株式会社100%出資(連結子会社)
– 土地面積:150エーカー(約607,000㎡)
TNAは、高度自動化した独自のタイヤ製造工法「A.T.O.M.(Advanced Tire Operation Module)」を全面的に導入し、ピックアップトラック/SUV用ライトトラックタイヤを中心とした大口径タイヤを生産し、北米市場に供給。
これまで、段階的に生産能力を増強し、2016年秋には年産1,150万本(乗用車用タイヤ換算)の生産能力を有する、トーヨータイヤグループ最大のタイヤ製造拠点となっている。また、2019年1月には、累計生産本数が5,000万本を突破している。
[TNAの生産能力の増強経緯と計画]
<増強計画、第3期拡張、第4期拡張、 第4期追加能力増強、第5期拡張、第5期追加能力増強>
– 計画完了、 2011年8月、 2015年12月、2016年10月、 2019年11月(予定)、2021年7月(予定)
– 年産能力、650万本体制、900万本体制、 1,150万本体制、1,270万本体制、1,390万本体制
トーヨータイヤは2017年9月、収益の主軸である北米市場での旺盛なタイヤ需要に対応するために、第5期生産能力増強計画として、年産240万本(乗用車用タイヤ換算)の生産能力を有する新たな工場建屋を建設。
第1段階として、その半分にあたる年産120万本(乗用車用タイヤ換算)のタイヤ生産に必要な設備を導入するという方針を発表。トーヨータイヤでは、この計画に沿って、昨年12月に新棟建屋を竣工。その後、設備導入を図りながら、今年4月から新生産ラインを稼働している。