東京海上ホールディングス(以下、東京海上HD)は8月9日、米国グアム準州に所在するグループ会社「Tokio Marine Pacific Insurance(以下、TMPI)」の売却で、「Calvo Enterprises(以下、Calvo社)」と合意したと発表した。この取引は規制当局の承認を前提とし、今年度後半に完了する予定だと云う。
TMPIは、同社の保険総代理店(※1)を通じてグアム・北マリアナ諸島での医療保険・損害保険を取り扱っている東京海上HDのグアム現地法人で、昨年(2022年)度の収入保険料は約176百万ドル(約235億円)。
東京海上HDは、資本効率の更なる向上とリスク分散の更なる拡大を目的とした事業ポートフォリオ最適化の一環として、TMPIを、同社最大の保険総代理店の親会社であるCalvo社に売却することを決定。今後も経営環境の変化に対応すべく、適時・適切に事業の見直しを進め、戦略的な資本活用と適切なリスクコントロールを実施していくとしている。
なお、売却による業績への影響は軽微。また、取引後も東京海上日動火災保険が提供する海外旅行傷害保険の現地提携病院サービス(※2)は、引き続き利用可能とのこと。
※1:保険会社から引受権限を与えられた保険代理店。
※2:東京海上日動が治療費を提携病院へ直接支払いを行うことで、保険契約者がその場で自己負担することなく治療が受けられるキャッシュレスメディカルサービス。
<TMPIの概要>
– 名称:Tokio Marine Pacific Insurance, Ltd.
– 所在地:米国グアム準州
– 主な事業内容:グアム・北マリアナ諸島における損害保険・医療保険の提供。
– グロス収入保険料(2022年度):約176百万ドル(約234億円/*)
– 株主構成:東京海上日動火災保険株式会社が中間持株会社を介して100%保有。
– 従業員数:約20名
*2022年12月末の為替レート(1ドル=132.7円)で換算。