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2024年8月2日【アフター市場】

TGR、アプリを介して「サーキットモード」の提供を開始

坂上 賢治

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クルマのポテンシャルを引き出す走行モードの提供を8月21日から

 

TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は8月2日、一部の販売済車種に於いてクルマのポテンシャルを引き出す「サーキットモード」の提供を来たる8月21日より開始する。

 

このサーキットモードでは、専用アプリのGPSによる位置判定により、国内の特定のサーキットの四輪周回コースに入ると、シフトタイミングやエンジン回転数を直感的に表示する専用メーターに切り替わり、アンチラグ制御の追加、スピードリミッター上限速度の引き上げなどが有効になる。

 

利用可能な車種は、モリゾウことマスタードライバーの豊田章男氏の愛車でもあるGRヤリスならびにLEXUS LBX MORIZO RRで、GRヤリスは8月21日から、LEXUS LBX MORIZO RRは2024年内より提供開始予定としている。

 

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対象モデル_サーキットモード提供開始時期
– GRヤリス(2024年4月8日発売 進化型GRヤリス)_2024年8月21日

※2024年4月8日以前に発売されたGRヤリスは対象外

– LEXUS LBX MORIZO RR_2024年内

 

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また、対象車種を保有していないユーザーにも、逸早く体験できる機会を提供するべく9月9日にオートポリス(大分県)で開催される「TOYOTA GAZOO Racing Driving experience(略称、TGRD)」内で体験会を介して提供する予定という。

 

「TGRD in AUTOPOLIS限定イベント サーキットモード体験会」の詳細については、TGRDのWEBサイト(以下URL)にて後日発表される見込み。
TGRD URL: https://toyotagazooracing.com/jp/experience/drivingexperience/

 

今後の体験会も予定中で、GR関連体験・イベントのポータルサイト「GR Experience」のWEBページ(以下URL)より暫時確認されたい。
GR Experience URL:https://toyotagazooracing.com/jp/experience/

 

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車両セッティングはスマートフォンアプリを利用する

 

同機能は、専用の「サーキットモードアプリ」を通じて操作する(アプリやサーキットモード機能の詳細はWebページに随時公開予定)。 サーキットモードのON/OFF切替や各種制御変更など、好みの走り方に合わせて細かなセッティングを行うことができる。

 

なお「サーキットモードアプリ」は8月21日より提供を開始。利用は無料。※但しT-Connect契約が必要(新車購入時5年間無料)。 ※LEXUS LBX MORIZO RRの場合、G-Linkの契約が必要(新車購入時3年間無料)。

 

サーキットモードアプリ操作画面イメージ

 

 

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主なサーキットモード機能一覧

アンチラグ:
特定エンジン回転数領域において加速→減速→再加速のときの再加速性能向上のため、ターボラグを低減する制御。強度レベルを無/弱/中/強から選択可能

 

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スピードリミッター:
上限車速を引き上げ

 

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クーリングファン:
ファン出力を最大化し、エンジン水温の冷却を促進

 

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シフトタイミングインジケーター:
アプリで設定したシフトタイミング回転数(4,000~7,000rpmの範囲)に基づき、シフトインジケーターをメーターに表示、最適なシフトタイミングを視覚的に伝達・サポート。
表示方法は、一般的なタコメーター同様にギア比に連動した方式と、事前に設定したシフトタイミングまでの秒数*に基づいて表示させるタイムカウント方式を選択可能
*アクセル全開加速時でシフトタイミングに到達するまでの秒数。アプリで1.0秒、1.5秒、2.0秒、3.0秒から選択可能。

 

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サーキットモード専用メーター表示
メーター画面上部に、シフトアップタイミングをドライバーへ視覚的に伝達するシフトタイミングインジケーターを表示し、サーキット走行をサポートする。

 

シフトタイミングインジケーター(タイムカウント方式)
※GRヤリス(6MT)

 

サーキットモードOFF状態(アイドリング)
※GRヤリス(6MT)

 

 

サーキットモード起動時(アイドリング)
※GRヤリス(6MT)

 

【緑点灯:認知】インジケーター点灯速度によりリズムを図る
【赤点灯:判断】シフト準備
※GRヤリス(6MT)

 

【青点滅:操作】シフトアップ
※GRヤリス(6MT)

 

 

【赤点滅】オーバーレブ
※GRヤリス(6MT)

 

クーリングファン作動中
※GRヤリス(6MT)

 

サーキットモード専用メーター表示
※GRヤリス(6MT)

 

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サービス対象施設一覧

※2024年8月時点。内容は予告なく追加・変更となる場合がある。
※原則、施設内の各四輪周回コース・ピット・パドックにてサーキットモードをONにすることが可能だが、通信状況や車両環境によってはONにならない、OFFになる場合がある。
※次の施設のコースはONにならない。
富士スピードウェイ カートコース、HSR九州 オフロードコース・バリアブルコース
※サーキットモードの機能は安全に十分配慮した上で、四輪周回コースにて利用すること。

凡例: [D]=TGRD開催施設 [C/C]=サーキットチャレンジ開催施設

所在地:施設名
北海道:十勝スピードウェイ
青森:青森スピードパーク
宮城:スポーツランドSUGO
福島:エビスサーキット
茨城:筑波サーキット[D]=TGRD開催施設
栃木:モビリティリゾートもてぎ
栃木: 日光サーキット
栃木:つくるまサーキット那須[C/C]=サーキットチャレンジ開催施設
群馬: 群馬サイクルスポーツセンター
埼玉: 本庄サーキット
千葉: 袖ヶ浦フォレスト・レースウェイ
千葉: THE MAGARIGAWA CLUB
千葉: 茂原ツインサーキット[C/C]=サーキットチャレンジ開催施設
富山: おわらサーキット[C/C]=サーキットチャレンジ開催施設]
福井: タカスサーキット
岐阜: YZサーキット
静岡: 富士スピードウェイ[D]=TGRD開催施設 [C/C]=サーキットチャレンジ開催施設
愛知: オートランド作手
愛知: モーターランド三河
愛知: 幸田サーキットyrp桐山[C/C]=サーキットチャレンジ開催施設
愛知: 美浜サーキット
愛知: スパ西浦モーターパーク
愛知: キョウセイドライバーランド
愛知: 池の平ワンダーランド
三重: 鈴鹿サーキット
三重: 鈴鹿ツインサーキット
三重: モーターランド鈴鹿
兵庫: セントラルサーキット
岡山: 岡山国際サーキット [D]=TGRD開催施設
広島: TSタカタサーキット
徳島: 阿讃サーキット
愛媛: 瀬戸内海サーキット
熊本: HSR九州
大分: オートポリス[D]=TGRD開催施設

 

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サーキットモード利用時の安全、サーキット走行に起因する不具合について

サーキットモードでの走行に於ける安全はユーザーの責任下に於いて確保されたい。
また、サーキット走行に起因する不具合は保証修理の対象外になる。一般公道ではサーキットモードを使用不可。
安全に十分配慮した上で、サーキット走行を愉しむため、TGR公式サイトでは「スポーツ走行ガイド」(以下URL)を公開している。走行前に確認されたい。
URL:https://toyotagazooracing.com/jp/sports-driving-guide/

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。