スマートドライブは4月27日、静岡県松崎町と共同実施してきたバス・タクシーの走行データを活用した「これからの公共交通のあり方」を検討するプロジェクトが、2021年度においても継続実施となったことを発表した。
今回のプロジェクトでは、今後、生活の足として必要とされる移動手段やルートの多様化が進むと想定されるなか、現在利用されているバス・タクシーの利用状況などを把握することによって、地域住民の移動ニーズの抽出を図った。
松崎町内を走る自主運行バス(4路線・11台)・タクシー(3社・8台)に、スマートドライブのクラウド車両管理サービス「SmartDrive Fleet」のデバイスを設置。4カ月間(2020年10月1日〜)で得られたデータの分析により、1路線の合理化、3便の削減を実現した。
今後はマイカー移動ニーズ等も捉えながら、路線減により削減される自治体支出をより効果的に投入するためのオンデマンドタクシーの運行や、夏の観光シーズンにおける公共交通の需要予測などについてもデータをもとに検討する予定。
旧来の「プロダクトアウト型の公共交通」を、実際のデータから特定される移動ニーズを基にした「マーケットイン型公共交通」に切り替えることで、限られた自治体予算を有効に活用し、住民の生活の足の確保や高齢者が安心して免許返納できる方策を検討するとしている。
図:バス停位置とタクシー乗降場所のプロット