ステランティスは8月8日(米国時)、北米の自動車用交換部品市場と同関連メンテナンス事業をテコ入れするべく、高品位かつ求め易いOE(車両生産ライン装着部品/Original Equipmentの略)準規のプライベートブランド〝bproauto®〟の投入を当該地域に於いて宣言した。( 坂上 賢治 )
この〝bproauto〟は、製品購入時の販売競争力に重きを置いたステランティス車両向けの補修・交換パーツの製品ラインを指すもの。
同社は、これまでの欧州・中東・アフリカ・南米などで積み上げてきた他地域での実績を糧に、今後は北米で車両電動化への移行を織り込んだ中で、プライベートブランド〝bproauto〟ならではの柔軟な立ち位置を活かし、アフターサービス事業の収益拡大を図っていく構え。
なお投入する製品ラインナップは、ステランティス傘下の対象モデルを広くカバー。取り扱い製品は全て最長2年間・走行距離無制限の保証が付く。例えばICE車用バッテリーには2年間の無料交換保証が付与されており、ブレーキパッドにも一定条件を踏まえつつも永久保証が付くという。
こうした取り組みについて、北米地域に於ける〝Mopar〟サービスの取り扱い上の采配に加え、今回、新たに〝bproauto〟も統括管理する事になったステランティスグループのマイク・コーヴァル氏は、「この新たな補修交換部品のプライベートブランドは、ステランティス傘下の車両にとって、第二の純正部品ブランドとなるものです。
一方で〝Mopar〟は、〝MOtor〟と〝PARTs〟という言葉を単純に組み合わせた造語で、優れたサービスとカスタマーケアを提供するものです。
そんな〝Mopar〟は、1937年に当社製の不凍液製品シリーズの名称として誕生。以来、同ブランド名は、今やステランティスとなった当社のアフターメンテナンスサービスを示す代名詞として、車両のケアとパフォーマンスの向上をコンセプトに85年以上に亘って進化。
かつてのマッスルカー全盛の時代(当時はレースシーンに於けるハンドリング性能と絶対速度を向上させるパフォーマンスパーツで、その名を刻んだ)から現在に至るまで、歩み続けたその足跡は、お客様の想いを販社の手厚いサポートでお支えするという関係性を温める上で、とても重要な役割を果たしてきました。
これに対して新ブランドの〝bproauto〟は、これまでの純正装備品+アクセサリーブランドとしての〝Mopar〟を補完します。
具体的には、自動車のメンテナンス事業に取り組む拠点を手厚くサポートし、30超の部品カテゴリを対象に個々車種別の製品ラインを追加するなど〝bproauto〟では、より細やかなサポートを心掛けていく所存です。加えて全米のディーラーネットワークに対しても今後、徐々に製品ラインナップの浸透を図っていく構えです。
結果〝Mopar〟が、クライスラー、ジープ、ダッジ、ラムなどを対象としたプレミアムなサービスブランドであり続ける一方で、〝bproauto〟は新型車のみならず、中古車やシェアリング車両、法人向け車両なども含めた広い領域で、お求め易く高品質な機能部品ブランドとしての役割を果たして参ります。
これに伴い、全米のステランティス傘下にあるメンテナンス拠点〝Mopar〟 と〝bproauto〟を組み合わせる事を介して、多様なニーズをお持ちの全てのお客様と、全ての車両ブランドに向けて、高品位なワンストップソリューションを提供出来るようになるでしょう」と語った。
なお現時点で入手可能な〝bproauto〟ブランドの製品には、エアフィルター、バッテリー、ブレーキパッド、ブレーキローター、ハブベアリング、オイルとオイルフィルター、タイヤ空気圧監視システムなどが含まれており、今後はABSセンサー、A/Cコンプレッサー、点火コイル、潤滑油、O2センサーなど当該の製品ラインを順次拡張。いずれは独立系アフターマーケットでの売上拡大も視野に据えていくという。
先のマイク・コーヴァル氏は、「これら包括的な製品ラインナップは、アフターマーケット業界からの多様なニーズに応えたいとする〝bproauto〟の姿勢を示すものです。それは北米の自動車アフターマーケットに対して、顧客体験価値を更に向上させたいと願う我々の気持ちの表れでもあります。
この新たなプライベートラベルライン〝bproauto〟を介して我々は、これまで以上の製品価値並びにサービス価値を北米地域のお客様へご提供することで、これまで以上のきめ細かなサービスソリューションを、更にこれまで以上に、確実にご提供する事を目指しています。
それにより我々は、自動車産業界に於けるイノベーションの進化、卓越したサービス品質を。引いては、より高い顧客満足度達成を実現致して参ります」と結んでいる。