損害保険ジャパン日本興亜は、自動車走行データを活用した交通事故予測のための機械学習基盤技術の開発に向け、理化学研究所・革新知能統合研究センター(理研AIPセンター)との共同研究を3月に開始した。
1.背景
損保ジャパン日本興亜は、交通事故削減を目的に展開している安全運転支援サービス「スマイリングロード」、「ポータブルスマイリングロード」および「ドライビング!」によって収集される大量の自動車走行データを活用し、安全運転のための情報・サービスの提供を目指している。
同社は、安全運転支援サービスとして、機械学習技術を用いて開発した独自の事故リスク評価モデルによる運転診断を提供。
スマートフォンアプリ「ポータブルスマイリングロード」の運転診断結果に応じて自動車保険料を割り引く「テレマティクス保険」を今年1月から販売している。
このような商品・サービスを最新の機械学習を活用して高度化するため、理研AIPセンターと、自動車走行データ分析のための基盤技術開発に向けた共同研究を開始したとしている。
2.共同研究の概要
共同研究では、損保ジャパン日本興亜が収集する自動車走行データを活用し、さらに高度化した交通事故予測のための機械学習基盤技術の開発を目指す。
そのため同社は、エンジニアチームを客員研究員として理研AIPセンターに派遣。
ヒューマンコンピュテーションチーム(鹿島久嗣チームリーダー)と共同で、複数のテーマに関する研究開発を行う。
研究成果は、損保ジャパン日本興亜が提供する安全運転支援サービスにおいて、事故リスク評価モデルをはじめとするアルゴリズムとして順次実装。
また、共同研究を通じ、損保ジャパン日本興亜では、安全運転に資する革新的な要素技術・サービス開発のための体制強化を進めていくとしている。
3.今後について
損保ジャパン日本興亜は、理研AIPセンターとの共同研究の成果をふまえて、安全運転に資する革新的な要素技術・サービスの提供を目指し、 “事故の無い社会”の実現を支援していくとしている。
[理研AIPセンターについて]
理研AIPセンターは、文部科学省が推進する「人工知能/ビッグデータ/IoT/サイバーセキュリティ統合プロジェクト」事業の研究開発拠点として2016年4月に設置。
革新的な人工知能技術を開発し、科学研究の進歩や実世界応用の発展に貢献することを目指している。
また、人工知能技術の普及に伴って生じる倫理的・法的・社会的問題に関する研究や人材育成を行っている。
SMILING ROAD(スマイリングロード)HP:
http://www.sjnk.jp/hinsurance/smilingroad/pc/
DRIVING!(ドライビング)HP:
http://www.sjnk.jp/kinsurance/driving_top/pc/