〝空飛ぶクルマ〟の開発やドローン関連サービスを提供するSkyDrive(スカイドライブ)は11月13日、北米最大級の航空機整備会社(MRO/Maintenance, Repair & Overhaul/航空機に関連する整備を行う事業)の「F&E AIRCRAFT MAINTENANCE(MIAMI) 」(FEAM Aero)と機体メンテナンスやトレーニング支援に係る業務提携の覚書を締結した。なお、FEAM Aeroが空飛ぶクルマメーカーと業務提携をするのは、スカイドライブが初であると云う。
スカイドライブは、2023年に米国に子会社を設立し、様々な現地パートナーと積極的に協力し、米国での運航開始に向けてユースケースの開発や、米国の各州のニーズに対応したサービスの提供に取り組んでいる。
一方、FEAM Aeroは、米国、英国、ヨーロッパなど52カ所に拠点を持ち、大手航空会社から貨物運送会社、プライベートジェット運航会社など70の会社による年間13万便以上のフライトをサポート。同社では、次世代航空機として、空飛ぶクルマに期待を寄せていることから、今回、特に、日常の移動手段として空を気軽に活用する未来を描くスカイドライブに可能性を見い出し、業務提携に至ったとのこと。
両社は、提携を通じて、空飛ぶクルマの社会実装を目指し、地域空港を起点としたルートで多様なユースケースの開発に協力。FEAM Aeroの整備、改修、運用サポートの豊富な経験と専門知識を活かして、空飛ぶクルマを既存の航空システムに円滑に組み込むことを追求していくと云う。
また、空飛ぶクルマの保守・メンテナンス体制の構築を目指すと共に、環境に優しく信頼性の高いサービスを提供することにより、次世代の空の移動手段に新たな価値を創出していくとしている。
両社の業務提携に際して、スカイドライブの代表取締役CEOである福澤知浩氏は、「EAM Aero社との提携は、当社が開発する空飛ぶクルマ『SKYDRIVE』の保守・機体メンテナンス体制の構築のための重要な一歩であり、米国市場での空飛ぶクルマの社会実装に向けた大きな進展となります。本提携により、新たなユースケースのモデル化や、米国地方空港での既存交通システムへの円滑な統合を成功させることができると確信しています」と、述べている。
また、FEAM Aeroの社長であるカム・マーフィー氏は、「本提携は、FEAM Aeroが次世代航空モビリティ産業での役割を拡大する上で、重要なマイルストーンとなります。私たちはこの産業が、空飛ぶクルマの技術によって革命が起きると信じています。SkyDriveとの協力は、FEAM Aeroのイノベーションに対する取り組みと、航空機メンテナンスにおけるリーダーシップを示しています。メンテナンスにおける私たちの専門性と、SkyDriveが描く、地域内での革新的な空の移動のアプローチを組み合わせ、次世代の航空業界をリードする最良のエコシステムを構築していきます」と、述べている。
<FEAM Aeroの概要>
世界中に52の整備拠点を持つ、航空機向けライン整備のリーディングカンパニーとして、技術訓練やグローバルAOGサポート(地上航空機支援)、技術支援サービス、ベースメンテナンスを含む包括的なMROソリューションを提供し、70以上の運航会社の年間13万便を超えるフライトをサポート。
30万平方フィートを超える4つのハンガー施設を所有し、1,500人以上の航空機整備技術者とエンジニアが、航空機を常に任務に就ける状態を保持。
またEASA、FAAの認定を受けており、様々な国内外の航空当局からの承認も取得している。