MaaS事業の最適配置アルゴリズムを開発・運用するパスファインダー( Pathfinder )は3月1日、東武鉄道と連携し日光( 東京 – 日光間 )のサイクリングを気楽に楽しめるサイクルキャリア付き片道レンタカー( サービス名:NIKKOカタレン )を3月下旬から実施する。
この「カタレン」とは、レンタカーのアウトレットモールのように、多数のレンタカー・カーシェア事業者様と提携し、回送車両やレンタカーの上り片道利用ユーザーと下り片道利用ユーザーをマッチングさせる「片道乗り捨て専用レンタカーのマッチングプラットフォーム」。
本来レンタカーとして利用されない車両を活用するため、事業者は回送コストを抑えるだけでなく収益に変えることが可能となる。また一般のレンタカー事業者であれば、必要な車両数も削減可能としている。
また一般ユーザーは、本来事業者がコストをかける回送車両を使うため「片道利用が可能」となるので、通常のレンタカーのおよそ5分の1の価格で利用可能という利点がある。
なお、この実証実験は、 日光市観光協会が進める「日光市サイクルタウン」構想の一環として、サイクリストに優しい観光地づくりに向けた〝電車〟〝レンタカー〟〝自転車〟を組み合わせた新しい交通スタイルを提供することで、日光エリアで自転車を利用する観光客の回遊促進及び利便性向上を図り、円滑な移動が可能な魅力ある観光地づくりを目指す。
日光には、いろは坂や日光杉並木の他、奥日光エリア、霧降高原エリア、小百等の里山エリアなど、日光市内はサイクリストにとって人気のスポットが数多くある。
しかし、それぞれのエリアが長距離に位置していることや、標高差が大きいことから、経験値の高い一部のサイクリストの来訪に留まっている。
そこで実証実験では、自転車を容易に持ち運ぶことができるレンタカーサービスを東武鉄道下今市駅前にて提供し、鉄道と組み合わせる事で、サイクリストの移動手段を多様化し、日光市内に訪れるサイクリストの裾野を広げること。また鉄道のみ、クルマのみに加え、自転車を長距離で運ぶ、日光市内でレンタルするなど多様な組合せが、これからの交通アクセスの可能性をどこまで拡げられるか、その検証を行う。
さて上記を踏まえ参画する両者は、今回は3台の車両を用いて日光市内外の2路線を開設する。パスファインダーと東武鉄道は、今後も拠点の拡充によるサイクリストの移動手段の多様化と、日光を訪れるサイクリストの裾野を広げることを目指し、事業を拡大させていくと話している。
– 路線1:東京(北千住駅)-日光(下今市駅)間でのサイクルキャリア付き片道レンタカー
– 路線2:日光(下今市駅)におけるサイクルキャリア付きレンタカー(借りた場所に返却)
上記合計3台
・サービス名称:NIKKOカタレン
・サービス開始:2024年3月末頃を予定
・予約開始:2024年3月11日を予定
ちなみにパスファインダーは、MaaS(Mobility as a Service)時代の開拓者(Pathfinder)となることを目指し、2020年に設立された。社名は火星探査機Mars Pathfinderに由来し、同機及び同プロジェクトの革新的な姿勢にあやかり、名付けたとしている。