NTNは12月24日、今後市場の拡大が見込まれる中東・アフリカ地域の販売拡大を目的とし、アラブ首長国連邦(UAE)・ドバイに新しく販売会社を設立したと発表した。新会社設立により営業窓口を一本化し、商流を整理・統合することで、販売ならびに収益の拡大を図るとしている。
中東市場は、サウジアラビアやUAEなど湾岸協力会議(GCC)諸国における石油・ガス関連や、社会インフラ関連などの産業において、中長期的な需要が見込まれている。アフリカ市場についても豊富な天然資源があり、また10億人を超える人口を有しており、産業機械補修、自動車補修ともに潜在需要の高い市場とされる。
NTNでは、これまで日本、欧州、シンガポールの販売・物流拠点から商品を出荷し、中東・アフリカ地域の需要に対応してきていたが、中長期的な需要拡大を見据え、2017年にUAE駐在員事務所を設立し、市場動向などの調査を行うとともに、販売体制の検討を進めてきていた。今後の需要拡大を見越し、中東・アフリカ市場の営業活動を加速させるため、今回の販売会社設立となった。
あわせてNTNのアフターマーケット事業については、グローバル市場における産業機械の補修や自動車補修(オートパーツ)の需要に対応すべく、幅広い商品ラインアップと国内外の大手代理店との連携を通じた販売ネットワークの構築を進め、今後は、軸受の販売のみならず、センサー技術の活用による軸受の状態監視サービスなど、「モノ」から「コト」への新しいビジネスモデルの創出にも取り組んでいくとしている。