UDトラックスが、平成29年12月14日、国土交通大臣に対して、リコールを届出た。
リコールの対象車は、クオン、対象台数は、計454台(※)。
リコールの概要
[届出者の氏名又は名称]
UDトラックス株式会社 代表取締役社長 村上 吉弘
[不具合の部位(部品名)]
① 電気装置(バッテリー電源ケーブル)② 窓ふき器(車両マスター制御ユニット)③ 駆動力取出し装置(PTOリバースユニット)④かじ取り装置(タイロッド)
[基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因]
大型トラックにおいて、
①バッテリー固定プレートの形状が不適切なため、バッテリー端子に電源ケーブルを取り付けた際、電源ケーブルが固定プレートの端部と干渉するものがある。そのため、そのままの状態で使用を続けると、電源ケーブルの被覆が損傷して短絡し、最悪の場合、走行中にエンジンが停止し、再始動できなくなるおそれがある。
②ワイパーの作動を制御する車両マスター制御ユニットのプログラムが不適切なため、ワイパー作動中に特定の操作を行うと、ワイパーの制御がフェイルセーフになることがある。そのため、ワイパーが一定時間停止し、必要な視野を確保することができなくなるおそれがある。
③駆動力取出し装置(PTO)の組付作業が不適切なため、シャフト部の表面に防錆対策用テープの接着成分が残ったまま、ベルト駆動用プーリーが組付けられたものがある。そのため、ベルト駆動用プーリーの取付ナットの締付け力が不足し、そのままの状態で使用を続けると、取付ナットが緩み異音が発生し、最悪の場合、駆動用プーリーが脱落して、他の交通の妨げになるおそれがある。
④低床式前2軸車の前前軸タイロッドエンドのクランプ部の組付作業が不適切なため、取付ボルトの締付けトルクが不足しているものがある。そのため、そのままの状態で使用を続けると、取付ボルトが緩みタイロッドエンド部にガタが生じ、最悪の場合、タイロッドからタイロッドエンド部が抜けて、操舵不能になるおそれがある。
[不具合件数]
① 0件 ② 0件 ③ 1件 ④ 1件
[事故の有無]
無し
[発見の動機]
①及び②は社内から、③及び④は市場からの情報による。
[改善措置の内容]
①全車両、バッテリー固定用プレートの端部に保護材を取付ける。併せて、電源ケーブルを点検し、損傷がある場合は保護材の取付けまたは新品に交換する。
②全車両、車両マスター制御ユニットのプログラムを書き換える。
③全車両、ベルト駆動用プーリー締結部の点検・清掃を行ない、取付ナットに緩みがある場合は、PTOリバースユニット一式を新品に交換する。なお、交換部品の準備に時間を要するため、準備でき次第、改めて部品を交換する。
④全車両、タイロッドエンドのクランプ部を、規定トルクで再度締め付ける。
[対象車種]
計1車種・11型式
●リコール対象車・通称名
クオン
[自動車使用者及び自動車分解整備事業者に周知させるための措置]
・使用者:ダイレクトメールまたは直接訪問して通知する。
・自動車分解整備事業者:日整連発行の機関誌に掲載する。
・対策実施車両:改善実施済車には、運転者席左側ドア開口部のシリアルナンバープレート付近にNo.4157のステッカーを貼付する。
[リコール対象車の製造期間(製造期間の全体の範囲)]
平成29年4月28日 ~ 平成29年11月1日
[リコール対象車の台数]
計454台
(備考)
※リコール対象車の車台番号の範囲には、対象とならない車両も含まれる場合がある。
リコール対象車の形式等、詳しい情報について
リコール届出一覧表(国土交通省 PDF):
http://www.mlit.go.jp/common/001214112.pdf
改善箇所説明図(1-4)(国土交通省 PDF):
①:http://www.mlit.go.jp/common/001214111.pdf
②:http://www.mlit.go.jp/common/001214110.pdf