日産自動車、パナソニック オートモーティブシステムズ(PAS)、パナソニック くらしアプライアンス社(LAS)は4月19日、日産自動車が提供する「NissanConnect(ニッサンコネクト)」とパナソニックが提供する「音声プッシュ通知」を連携させて、家庭内の家電を通じてクルマの移動情報や状態を音声で通知する新サービスを開始した。
近年の販売車両では、車両状態の管理、地図情報の更新、アプリ活用などインターネットを介して外部と繫がるコネクテッドカーの新車販売台数(乗用車)は増加傾向にあり、2022年の58.0%から2035年には85.4%まで上昇すると予測されているという(富士経済調べ)。
また今後益々の普及拡大と同時に、新たな価値創造が期待されてる。一方で一般家庭では、エアコンや洗濯機、電子レンジなど、白物家電でのIoT化が進み、家電の遠隔操作や音声操作、節電、防犯などが普及しつつある。
これを踏まえ、今回の参画3社は、クルマで出かけた家族の帰宅、EVの充電完了通知などをパナソニックの対象家電を介して音声で通知。クルマと家電の連携により、快適・安心・家族の繋がりを深める新サービスを提案する。
新サービスの特長は以下の通り
- 1. クルマの情報を家電が音声で通知
- 2. クルマの帰宅を自動で通知
- 3. 出発時刻とお出かけ前の「乗る前エアコン」設定の促しを通知
これらは全て「NissanConnect」の新サービスとして提供される。より具体的には「音声プッシュ通知」に対応するパナソニックの家電を通じて、様々な情報を音声で知らせるもの。
それぞれ異なるクラウドサービスの「NissanConnect」と「音声プッシュ通知」のAPI(Application Programming Interface)を連携させることで両サービスのID認証を行い、ユーザーを紐づけることでセキュリティー面をカバー、シームレスな情報伝達を実現させていく。
パナソニックの家電製品とNissanConnectとのサービス連携図解
1. クルマの情報を家電が音声で通知
スマホアプリで通知している「NissanConnect」による各種通知を、対象のテレビやロボット掃除機、LEDシーリングライト、ドアホンから通知。くらし空間に存在する家電から音声で伝えるため、「家の中でスマートフォンの通知に気が付かなかった」など、日々のくらしの中で起きがちな、うっかりを減らし、快適・安心なくらしを実現させる。
2. クルマの帰宅を自動で通知
設定エリアにクルマが入ったことを検知して音声通知するゾーンアラート機能を新たに開発。同機能により、テレビなどを通じてクルマで出かけた家族の帰宅タイミングを音声で知らせるため、家族の帰宅時間がわかり、その後の予定が組みやすくなるなど、忙しい家族の時間のやりくりをサポートする。
3. 出発時間とお出かけ前の「乗る前エアコン」設定の促しを通知
出発時間を設定することで、その時間が近づくと、出発時間と出発前の「乗る前エアコン」設定の促しを音声通知する機能を追加した。同機能により、出発時間が近づいたことを家族で共有できると同時に、出発前にアプリからエアコンを始動できるため快適な車内環境が実現する。
各社の役割は以下の通り
日産自動車
日産自動車は、「人々の生活を豊かに。イノベーションをドライブし続ける」というコーポレートパーパスのもと、革新的な技術を活用し、顧客へ新しい価値を提供する。同サービスで日産自動車は、車両およびNissanConnectと家電との連携部分に関する開発を担当した。
パナソニック オートモーティブ
パナソニック オートモーティブは、ミッション「一人ひとりのより良いくらしの実現のため、持続可能なモビリティ社会を創造する」を掲げ、人のこころに寄り添い、革新的な技術で顧客ニーズに応えていく。今回は培ってきた車載事業の知見を生かしプロジェクト全体の戦略や事業推進を担当した。
パナソニック くらしアプライアンス社
パナソニック くらしアプライアンス社は、100年育んできたくらしに寄りそう力で、人と地球の未来に続く、感動の商品とサービスを創造することを目指している。同サービスではNissanConnect専用音声プッシュ通知基盤(クラウド)の開発と音声プッシュ通知サービスの提供を担当した。