トヨタカスタマイジング&ディベロップメント (TDC)は6月10日、米国の一部のトヨタ/レクサスディーラーで「MODELLISTA(モデリスタ)」のトライアル販売を、6月より開始したと発表した。
今回のトライアル販売は、カリフォルニア州、カンザス州とネブラスカ州のトヨタ店8店舗とレクサス店2店舗で、6カ月間実施される予定。TDCは、この試みを、既にモデリスタブランドの取り扱いが開始されている東南アジアや中東、また先日の北京モーターショーでも車両展示をした中国に続く、米国での本格導入に向けた大きな一歩と捉え、同国市場への本格展開を検討する。
取り扱い車種は、トヨタ車から「RAV4」、「プリウス」、「カローラスポーツ(米国名:Corolla Hatchback)」、レクサス車から「LX」、「RX」、「NX」 の計6モデルを予定。
米国では既にカリフォルニア州の2社の代理店でモデリスタ用品を扱っているが、正規トヨタ/レクサスディーラーでの販売は、今回が初。エアロパーツセットを中心に、日本で発売されている全商品ではなく、米国の市場や法規に合ったものを販売する。
現段階でTDCは、2023年の〝SEMA( Specialty Equipment Market Association )ショー〟へのモデリスタ出展を皮切りに現地ディーラーと連携し、ドレスアップ並びにカスタマイズの需要開拓を目指すとしている。
ちなみにモデリスタは昨年来より、縮小する日本国内のカスタマイズ市場を見据えつつ、昨年のSEMA( Specialty Equipment Market Association ) Show出展を皮切りに、現地ディーラーとの連携を模索してきた。
そんな同社にとって直近の課題は、かつての米国当地で、スポコン(スポーツコンパクト)マーケットで馴染んだ日本車のカスタマイズを切っ掛けに、どの深度の立ち位置を打ち立てられるかに掛かっている。
なお欧州では、同市場に係る規模自体が限られているため、米国で一定の地位を築けた場合、次に同社が目指すべきは、かつての日本国内市場と近しい活況を見せているASEAN周辺市場の開拓となる。将来的には、その取り組みが同社の未来事業を左右する真の鍵となりそうだ。
※タイトル写真は、日本仕様車の為、実際に米国で販売される車両とは異なる。
■参考:(MODELLISTA)トライアル販売特設サイト (英語)