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2024年9月26日【ESG】

mobi、常滑市でオンデマンド社会実証・第2弾を実施

坂上 賢治

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愛知県・常滑市の「とこなめサスティナブル公共交通推進プラットフォーム(代表団体:常滑市)」は9月26日、愛知県常滑市でAIオンデマンド交通サービス〝mobi 〟を活用した社会実験の第2弾を10月1日(火)より実施する。

 

常滑市は自家用車への依存度が高い一方で、近年単身高齢者が増加している地域であるため今後、車が自由に使えない人や、周りに頼れる人がいない人が確実に増加する見込みであり、従って未来に向けては、当該地域で元気に暮らし続けられる環境が求められるようになると予測しているという。

 

そこで常滑市では、昨年の2023年度に社会実験を2か月間実施。住民のニーズにフィットした既存の公共交通と連携する移動手段としてAI オンデマンド交通〝mobi〟を導入。地域特性を活かしつつ観光客の移動も取込むことで、持続可能性の高いビジネスモデルを創造できるかの有用性を検証した。

 

 

今回はこれを前提に、より住民のニーズによりフィットする交通システムとするためには、更なるデータ収集と検証が必要であるとの認識であることから、期間を更に3か月間に拡大。より実装を想定した施策を盛り込むことで引き続き社会実験を実施する。

 

より具体的には昨年度の実証結果を踏まえ、利用状況はもとより利用しなかった住民の意見も加えてサービスを再設計。多くの要望が寄せられた市役所や市民病院などへのアクセスが可能になるよう運行エリアを拡大しつつ、運行時間も拡大し利便性を向上させたい考えだ。

 

加えて様々な料金プランを設定し、日常的に利用する方、ビジネス利用や観光利用など様々なユースケースに対応できるようにしたいとしている。

 

刷新・改定したサービスのポイントは以下の通り

 

(1)アプリや電話で簡単に呼ぶことができ、AIルーティングにより、予約状況や道路状況を考慮し最適なルートで相乗りしながら目的地まで効率よく移動できるようにする。

 

(2)昨年度の社会実験では運行エリアを2つに分けていたが、今回運行エリアを1つに統合したことで、利用できる乗降場所が約200ヵ所に増えた。

 

(3)利用頻度にあわせて料金プランを選択でき、マイカーのように気軽に、家族みんなで安心して利用できるようにする。

 

例えば日常的に利用する場合向けには「乗り放題プラン」を30日間5,000円、10日間2,000円で用意した。更に同居家族は6人まで1人あたり1,000円で追加利用が可能としている。

 

対して利用回数が少ないケース向けでは「回数券プラン」(6回券2,500円/10回券4,000円)や、観光客向けの「乗り放題プラン」(1日1,200円)も用意、ユースケースに合わせてプランを選択できるようにした。

※なお当該事業は、オンデマンド交通が地域の利便性向上と経済の活性化に資するか検証するため、国土交通省の補助金を活用して実施する社会実験。地元の交通事業者や常滑市等で構成する「とこなめサスティナブル公共交通推進プラットフォーム」が事業主体となり、Community Mobility株式会社と連携して実施される。

 

 

<詳細>
オンデマンド交通サービス詳細
・サービス提供エリア:愛知県常滑市
・サービス提供期間:2024年10月1日(火)~12月31日(火)
・サービス提供時間:9:00~12:30、16:00~19:30
 (一部日程21:30まで)
※日によって運行時間が変わる。詳細はアプリやサイトの確認必要。
・車両:10人乗り車両 2台
・料金:ユースケースに合わせて、以下の3プランから選べます。
 1)乗り放題プラン
   5,000円/30日、2,000円/10日、1,200円/1日
   ※30日及び10日乗り放題プランの場合、同居家族は6名まで
    1人あたり1,000円で利用いただけます。
 2)回数券プラン
   6回券2,500円、10 回券4,000円
 3)ワンタイムプラン
   1回乗車毎に大人500円、子ども(小学生)200円
   ※どのプランも幼児は大人1名(または子ども1名)に付き2名まで無料。

※ 上図には空港島が入っていないが愛知県国際展示場のイベント開催期間など一部日程は空港島でも運行する。

 

 

・利用方法
アプリまたは電話(知多バス公共交通センター:0569-84-1600、営業時間:9:00~12:30、16:00~17:30)
・決済方法
定額乗り放題プラン
クレジットカード(アプリ)
回数券プラン
クレジットカード(アプリ)、現金(mobi車内)
ワンタイムプラン:クレジットカード(アプリ)、現金(アプリ・電話)

・アプリ:アプリをダウンロードは以下の通り
iPhone:https://apps.apple.com/jp/app/willers-maas/id1471754821
android:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.willer.maasapp

 

※サービスは、運行はサンレー交通株式会社と名鉄知多タクシー株式会社が行い、アプリサービス提供や事業全般サポートをCommunity Mobility株式会社が行う。

 

 

とこなめサスティナブル公共交通推進プラットフォーム構成員一覧
– 常滑市
– サンレー交通株式会社
– 名鉄知多タクシー株式会社
– 知多乗合株式会社
– 社会福祉法人常滑市社会福祉協議会
– 青海ボランティア隊
– イオンモール常滑
– 一般社団法人とこなめ観光協会
– 愛知国際会議展示場株式会社
– 常滑・半田エリアホテルズ会
– Community Mobility株式会社

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。