戸建住宅品質の居住環境を備えた持続可能なトレーラーハウス
ミサワホーム(本社:東京都新宿区、代表取締役社長執行役員:作尾徹也)は年8月24日、自社の工業化技術を生かし〝いつも〟と〝もしも〟の両面で、社会課題解決に貢献するフェーズフリーのトレーラーハウス「MISAWA UNIT MOBILITY『MOVE CORE(ミサワユニットモビリティ・ムーブコア)」を全国発売(9月1日)する。( 坂上 賢治 )
これまでミサワホームは長年、安全・安心な住まいづくりに邁進。過酷な自然環境で知られる南極の地で、半世紀以上に亘って昭和基地の建物建設に携わっている。
その経緯で、2019年には南極移動基地ユニットを設計。2020年には国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)、大学共同機関法人情報・システム研究機構国立極地研究所と共に、公開利用研究を利用した共同実験を昭和基地で実施した。
工業化技術で「いつも」と「もしも」の社会課題解決に貢献
同社はこれらの共同実験で培ったノウハウを活かしモバイル型住空の研究開発を重ねた上でミサワユニットモビリティ〝ムーブコア〟を開発した。
このムーブコアは、自社独自の木質パネル接着工法を筆頭に、戸建住宅と同等構造を踏襲。断熱性や遮音性能など恒久的な住宅品質のトレーラーハウスとなっている。
また住宅メーカーの知見を生かした生活提案や用途の変更に応える可変性・即応性に優れた乾式内装技術も取り込み、宿泊施設やカフェ、ワーケーション施設として。更には応急仮設住宅などに転用して良質な住まいとして暮らしを支えることも可能としている。
耐久性やメンテナンス性に優れる乾式内装・乾式外構を採用
より具体的には、高断熱・高耐力の木質パネル接着工法を採用。モノコック構造としているため、高強度を実現した。また外皮平均熱貫流率(Ua値)0.59の高い断熱性を持っているため、夏も冬も過ごし易く、遮⾳等級Dr-35の優れた遮音性により、快適な生活を送ることができるという。
なお土台部分は、住宅品質のインサイジング加工で防腐処理を行い、床パネル裏面には工場で防蟻シートを張る無公害防蟻工法を採用。保証制度を設けられており、構造体・防水・防蟻・設備部品など上部ユニットの初期保証を1年、保守点検を受けた場合には構造体・防水・防蟻を5年間保証される。
内装にも戸建住宅の設備を採用。収納空間として「蔵」を設けと、収納スペースにも、2人用のベッドとして使用できる構造とした。またワークスペースやシャワーブース、洗面・トイレも備えることができる。
併せて車検対応のトレーラーシャーシを利用しているため自由に移動可能で、建築物に伴う許認可は不要となる上に、糊や釘を使わずに施工できる乾式内装であることから、耐久性はそのままにメンテナンスや内装変更が可能。可変性に優れたオリジナル家具も採用した。
上質な空間提案だけでなく、移動・可変・オフグリッドも可能にする
更に災害時の停電や断水などで電気や水、通信が使用できない状況を想定。公共のインフラに依存せず生活できるオフグリッド技術も取り入れている。
そのひとつは、自然発電するための薄型軽量の太陽光発電システムや発電した電気を有効活用する蓄電池。また電気自動車から電気の供給を受ける〝クルマde給電〟機能も用意。
併せて使用した水のほとんどを再利用できる水循環利用システムや、山間部や災害時でも通信可能な衛星通信の設置も可能とした。
ミサワホームでは、「様々な用途で使用されるミサワユニットモビリティ〝ムーブコア〟を通して、木造・木質化を推進してカーボンニュートラルへ貢献すると共に、日常に於ける〝いつも〟と、非常時の〝もしも〟の両面で社会課題の解決に寄与するトレーラーハウスの普及に取り組みます」と話している。
工業化住宅と比較したミサワユニットモビリティ「ムーブコア」の性能
製品概要は以下の通り
名称:「MISAWA UNIT MOBILITY 『MOVE CORE』」(ミサワユニットモビリティ「ムーブコア」)
構造・工法:木質パネル接着工法(上部ユニット)
寸法:全長約6,140mm×全幅約2,490mm×全高約3,780mm(上部ユニットのモジュール芯:長辺5,915mm×短辺2,185mm)
販売エリア:全国
発売日:2023年9月1日(金)
特設サイト:https://www.misawa.co.jp/movecore/
(注:特設サイトは発売日の9月1日・金曜日に公開予定)