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2020年12月9日【SDGs】

ミシュラン、廃プラリサイクルで加スタートアップと提携

NEXT MOBILITY編集部

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ミシュランは12月9日(仏では11月18日付けで発表済み)、カナダのスタートアップ企業Pyrowave(パイロウェーブ)と提携し、画期的な廃プラリサイクル技術の市場投入を急ぐと日本国内に於いて報道発表した。この技術が工業化されれば、タイヤだけでなく他の産業でも持続可能な材料を増やすことが可能となる。

 

パイロウェーブが開発した技術により、食品容器や家電の緩衝包装材、断熱建材からタイヤや合成ゴムその他多くの製品の製造に使用されているリサイクルスチレンモノマーを抽出できる。パイロウェーブが開発した独自の技術では、マイクロ波で廃プラスチックを処理しプラスチックを再生。従来の発電付焼却等による熱エネルギーを回収・利用のサーマルリサイクルとは異なり、電気を使用して廃プラスチックを高品質の原材料に再資源化できる。化石原料からバージン素材を製造する代替えとして、現状では脱炭素化への最も効率の良いエネルギー形態といえるだろう。

 

ミシュランとパイロウェーブの共同開発契約により、プラスチックの循環型経済に新しいバリューチェーンが生まれ、自動車、電子機器、タイヤの分野で、再生プラスチックによる新包装や新製品の設計が可能になると考えられる。両社は今後数か月、国際市場での認証と事業化を視野に入れ、パイロウェーブ技術の迅速な工業化を目指すとしている。共同開発のための投資は最終的に2,000万ユーロ以上となる予定。ミシュランはパイロウェーブと協働し、2023年までに工業試作品の開発を目指す。1年間の評価で、ミシュランは、リサイクルスチレンを原料としたサンプルタイヤを検証している。

 

ミシュラングループ執行副社長、ハイテクマテリアル、サービス&ソリューション統括のソニア・アルティニョン=フレドゥは次のように述べている。

 

「この提携は、ミシュランの持続可能戦略を代表する実例となります。今後さらに持続可能な材料でタイヤを製造し、こうした技術を革新的なリサイクルチャネルで活用できるようにしていきます。パイロウェーブの技術の可能性を信じ、ミシュランが持つ多くのビジョンを共有していきます」

 

パイロウェーブの共同創業者兼最高経営責任者のジョセリン・デュセ氏は以下のコメントを寄せた。

「この提携は、ミシュランの専門知識と高い技術を活用し、商用化に向け動き出したことを意味します。この戦略的提携は、化学的プロセス電化の魅力と将来性において、環境面・事業性の両面でバリューチェーンのグローバルプレーヤーに影響をもたらすと考えています。私たちは将来の材料を持続可能な方法で変革することを視野に入れ、革新的な技術を開発していきます」

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。