フランスのミシュランは、ミシュラングループのサービス・ソリューション事業の拡大戦略に伴い、ヨーロッパ最大級のテレマティクス・サービスプロバイダーであるマスターノート社(Masternaut/本社:イギリス・リーズ)の全株式を取得する契約を締結した。
買収額は、マスターノート社の2018年EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)の8倍相当。
マスターノート社は、主にフランスとイギリスで事業を行っており、車両運行管理を最適化するための車載テレマティクス・ソリューションや、最新技術を搭載した専門プラットフォームを提供。小型商用車を中心に22万台以上の運行管理を請け負っている。
ミシュランはこの買収の戦略的価値について、以下3点を挙げていている。
・小型車両向けサービス・ソリューション事業の発展を促進し、成長著しいフリート業界をサポートする。
・ミシュランの広範な営業網を通じて、ヨーロッパ全域にマスターノートの製品を本格展開する。
・情報収集量を増やすことで、顧客に最高のソリューションを提供する。製品性能を向上させ、メンテナンス予測などのデータサイエンス手段を開発する。
またマスターノート社の買収について、本年5月17日にCEOに就任したフロラン・メネゴー氏は次のように話している。
「ミシュランは、目下テレマティクスの専門技術を統合中です。これにより、お客様のモビリティを最適化し、変化し続けるマーケットニーズに応えることができるようになります。
マスターノートの買収は、特にヨーロッパにおいて、また小型車両のフリート分野において、当社のサービス・ソリューション事業を拡張するための新たな一歩となります」。
■Masternaut:https://www.masternaut.com/