マツダとひろ自連(ひろしま自動車産学官連携推進会議)は、広島地域で燃料の原料製造から供給・利用に至る地産地消モデル「ひろしま〝Your Green Fuel〟プロジェクト(設置時期:2015年6月11日/常任団体: 公益財団法人ひろしま産業振興機構、マツダ、広島大学、中国経済産業局、広島県、広島市)」の計画に沿って、自動車用次世代バイオディーゼル燃料の利用を開始した。(坂上 賢治)
マツダはそもそも自社の長期ビジョン「サステイナブル〝Zoom Zoom〟宣言 2030」に基づき、電動化を含む技術展開や再生可能液体燃料の導入など、燃料採掘から車両走行に至るWell-to-Wheel発想でCO2削減に取り組んでいる。冒頭の取り組みも化石燃料に代わるカーボンニュートラルなバイオ燃料の普及拡大を目指すため、2018年6月に微細藻類油脂で著名なユーグレナ社と共同で立ち上げたプロジェクトのひとつだ。
車両のラッピングやデカールデザインは微細藻類の細胞をイメージした6角形をランダムに配置し、実証車ならではのカモフラージュパターンをエモーショナルに表現。透明フィルムを用いることで魂動デザインの造形美とも調和する生命感を表したという。
同社は、店舗の使用済み食用油を提供するファミリーマート→提供された使用済み食用油の再生油脂製造の植田油脂→再生油脂の追加処理を行う吉川油脂→バイオ燃料を製造するユーグレナ→製造したバイオディーゼル燃料を団体等へ供給するひろ自連と連携。今後は広島での微細藻類の培養に加え、農・畜・水産向け肥料・飼料への活用など、広島地域に於ける地産地消モデルの構築を目指すという。
また「このプロジェクトを通じて、バイオ燃料の普及拡大に向けた構想の具体化を進めてまいります。そして、クルマのライフサイクル全体を視野に入れ、Well-to-Wheelの考え方に基づき、地球や社会と永続的に共存する自動車をより多くの人々に提供することを追求し、今後もさらなる省資源化や地球環境保護への貢献を目指してまいります」と話している。