丸紅は、傘下のMAIHO III社を通じ、米国で次世代型自動車整備・修理事業を展開する「レンチ(Wrench)社」への出資を、10月10日に実施した。
レンチ社は、2015年にワシントン州シアトルで設立されたスタートアップ企業で、顧客が希望する時間・場所にメカニック(自動車整備士)を派遣して自動車整備・修理を行う「モバイルメカニック」サービスを提供。
膨大な自動車修理データを、AIを用いた独自のアルゴリズムで解析し、故障箇所の判断や的確な部品を選定する技術を有し、現在、米国20都市でサービスを展開している。
サービスは、見積もりの提示から予約、メカニックの派遣、修理まで、スマートフォン等のアプリで手配できるため、店舗にクルマを持ち込む手間や、整備が完了するまでの待機時間を省くことが可能。
デジタルを活用した利便性の高いサービスを提供することで、自動車の主要な購買層として台頭しつつあるミレニアル世代(1980 年代~2000 年代初頭までに生まれた世代)のニーズの取り込みを図っている。
また今後、多数の車両を保有する物流業者やレンタカー会社などの法人顧客向けの予防メンテナンスサービス等の提供、および自動車整備業者・板金業者・保険・金融・Eコマース等の周辺事業者との提携も進め、新たな商品・サービスの開発・提供を目指す。
丸紅は、自動車ディーラー事業や部品卸売事業により培われた自動車アフターマーケットにおける知見やネットワークを活かし、レンチ社の事業成長を支援。また、コネクテッドカー時代の到来を見据えた中長期戦略として、自動車修理データを収集・蓄積する仕組みの構築を目指すとしている。
[レンチ社の概要]
– 会社名:Wrench, Inc.
– 所在地:米国ワシントン州シアトル
– 創業年:2015 年
– 代表者:Edward Petersen
– 事業内容:次世代型自動車整備・修理事業
– HP:https://wrench.com/