丸紅は、米国シリコンバレーを拠点に機械修理データの解析とメンテナンスオペレーション用のAIプラットフォームを開発・提供する「プレディ(Predii)社 」と、戦略的パートナーシップに係る契約を締結した。
プレディ社は、2013年にカリフォルニア州パロアルトで設立されたスタートアップ企業で、膨大な機械修理・故障データを独自のAI技術で解析し、整備事業者や製造業者向けに「機械の故障予知・予防診断」や「迅速な故障箇所の特定」等を行うAIプラットフォームを開発。
このプラットフォームを通じて、故障・不具合等による稼働停止時間の減少やメンテナンスコストの低減、オペレーションのデジタル化・自動化等のサービスを提供している。
特に自動車分野においては、米国最大手の自動車整備業者向けソフトウェア会社の開発パートナーとして、数十億件に及ぶ自動車修理データの解析と定義付けを行っており、また、独自のアルゴリズムとAIを構築し、高精度・高速度の故障箇所判断や部品選定、修理のアドバイスサービスを全米の自動車整備業者に提供している。
今回のパートナーシップ契約では、丸紅が取り組む自動車修理・アフターマーケット事業を皮切りに、建設・産業機械や航空機等、メンテナンスオペレーションを必要とする機械産業において、プレディ社のAI技術の活用を検討。各産業においてのオペレーションの効率化・デジタル化を図る。
丸紅は、米国における自動車部品販売事業やレンチ社(Wrench)による自動車整備事業等のアフターマーケット事業の拡大に取り組んでおり、コネクテッドカー時代の到来を見据えた中長期戦略として、顧客が安心・安全に自動車を使える仕組みの構築を目指す。
具体的には、店舗のみならずオンラインを活用した部品供給、自動車や顧客のデータを活用した予防メンテナンス・予知保全、Extended Warranty(延長保証)等のサービスの提供を目指すとしている。
*:2019年10月に出資。2015年にワシントン州シアトルで設立されたスタートアップで、顧客が希望する時間・場所にメカニック(自動車整備士)を派遣して自動車整備・修理を行うサービス「モバイルメカニック」を提供。
[プレディ社概要]
– 会社名:Predii, Inc. (プレディ)
– 所在地:米国カリフォルニア州パロアルト
– 創業年:2013 年
– 代表者:Tilak Kasturi
– 事業内容:
機械修理データ解析、メンテナンスオペレーション用 AI プラットフォームの開発・提供。