丸紅は8月21日、2016年に出資参画したメキシコのカーメンテナンス事業会社である「Radial Llantas(ラジアルジャンタス/以下、RL社)」の株式を追加取得し、出資比率を49%から80%に引き上げて子会社化したと発表した。
約1.3億人の人口を抱え、中南米第2位の経済規模を有するメキシコは、今後も中間所得者層の拡大による経済発展が見込まれていることに加え、自動車保有台数やカーメンテナンス市場に於いても、安定的な成長が期待されていると云う。
今回、丸紅は、そんなメキシコでタイヤなど消耗品の販売・交換やメンテナンスサービスを提供する同国最大手の独立系カーメンテナンスチェーンであるRL社の株式を追加取得し、子会社化した。
RL社は、競合に先駆け、主要都市を中心としたドミナント戦略の推進や顧客利便性の向上、統一コンセプトによる店舗運営の徹底などで業績を拡大し、店舗網を54店舗から85店舗まで増加させたと云う。
丸紅は、2016年10月のRL社への出資以降、経営人財の派遣や、アセアン(ASEAN)地域で培ってきた事業ノウハウを提供するなど、その成長に寄与。今後も、消費者ニーズに合った品揃えやメンテナンスサービスの拡充を加速し、メキシコに於けるカーメンテナンス事業の更なる拡大を目指すとしている。
<RL社の概要>
– 社名:Radial Llantas S.A.P.I. de C.V.(ラジアルジャンタス社)
– 所在地:メキシコ合衆国ハリスコ州グアダラハラ
– 設立:1971年
– 資本金:425百万メキシコペソ
– 代表者:Eduardo Gonzalez Luna Silva
– 店舗数:85店舗
– 事業内容:タイヤ、バッテリー、オイルなど自動車部品の販売及びメンテナンスサービス。
丸紅では、RL社への出資のほか、2006年にタイ最大手の独立系カーメンテナンス事業会社の「B-Quik(以下、BQ社)へ出資。その後、2014年にはカンボジアとインドネシアへの海外展開も実施、
2020年には、インドネシアで事業展開する「Trans Oto Internasional(現PT. BQuik Otomotif Indonesia)の経営権を取得するなど、消費者に直結するカーメンテナンス事業を積極推進。
直営店舗数を2006年にBQ社に出資参画した際の44店舗から全世界300店舗以上へと大幅拡大(2023年7月末現在、メキシコ85店舗、タイ212店舗、インドネシア21店舗、カンボジア2店舗)した。
丸紅としては今後も、これまでに培った事業ノウハウを活用することにより、各地域で店舗網拡大を継続的に進め、カーメンテナンス事業の更なる拡大を目指すとしている。