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2024年6月26日【アフター市場】

KINTO、ARで車載機能を案内する新サービス開始

坂上 賢治

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「顧客体験のデジタル化」を加速へ まずは専用アプリでプリウスから

 

KINTOは6月26日、カーライフを始めて間もないKINTOユーザーがクルマに搭載されている各種機能をスムーズに扱えるよう、「AR(拡張現実)」技術を活用した専用スマートフォンアプリで、案内できる新サービス「これなにガイド( アプリのダウンロード先:https://kinto-jp.com/unlimited/app/ )」の提供を無料で開始した。

 

KINTOでは、今回開始する新サービスを、これまで取り組んできた「顧客体験のデジタル化」を更に加速させる試みとしている。近年、クルマの各種機能は、技術の進歩を背景に高度化が進む一方、KINTOが若年層を対象に実施した調査では、「自身が所有するクルマに付いているスイッチの用途や使い方を十分に理解している」と回答したのは25%に留まっているとした。

 

そこで同サービスの提供により、安全・安心や利便性の向上に繋げていきたい考えだ。より具体的には、同サービス提供をKINTO Unlimitedアプリを通じて、まずはプリウスから始め、今後、同じくKINTO Unlimitedの対象としているヤリスおよびヤリス クロスへ拡大させると共に、提供する機能も順次拡充させていきたいとしている。

 

 

新サービスの特徴は以下の通り

 

(1)ARでクルマの機能を案内
アプリでカメラを起動させて各種機能のスイッチにかざすと、実在の空間にバーチャルなコンテンツを重ねて表示する「AR(拡張現実)」の技術を活用し、当該機能の用途や使い方をテキストと動画でご案内する。対象はプリウスのZ(プラグインハイブリッド車も含む)・G・Uの各グレードで、サブスクサービスのみならず、購入など、車両の利用方法を問わず利用可能としている。

 

 

対象(サービス開始時点、今後拡大予定)
プリウス(23年1月発売モデル)Z・G・Uグレード
ハンドルの左右に配置している各種スイッチ(メーター操作、電話、走行支援、レーントレーシングアシスト、クルーズコントロール、オーディオ、トーク)、アドバンストパークメインスイッチ、カメラスイッチ

 

(2)契約情報を基に一人ひとりに合わせた一覧リストを提供
メーカーオプションの他、KINTO Unlimitedを通じて事後的にアップグレードした機能など、顧客の契約情報とアプリを紐づけて、一人ひとりに合わせて各種機能の搭載の有無を一覧にしたリストを提供する。

 

これにより、スムーズに当該機能の用途や使い方を調べたり、アップグレードアイテムを注文できるようになる。対象はサブスクサービス専用のUグレードだ。

 

 

対象
リスト化する機能は以下の通り(サービス開始時点、今後拡大予定)

 

プリウス(23年1月発売モデル)Uグレード
プリクラッシュセーフティ、緊急時操舵支援(アクティブ操舵機能付)、フロントクロストラフィックアラート、レーンチェンジアシスト、レーントレーシングアシスト、レーンディパーチャーアラート、レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)、オートマチックハイビーム、ロードサインアシスト、ドライバー異常時対応システム、プロアクティブドライビングアシスト、発進遅れ告知機能、ブラインドスポットモニター、安心降車アシスト、後方車両接近告知、周辺車両接近時サポート(通報提案機能)、後方車両への接近警報、セカンダリーコリジョンブレーキ(停車中後突対応)、プラスサポート(急アクセル時加速抑制)、パーキングサポートブレーキ(前後方静止物)、パーキングサポートブレーキ(後方接近車両)、パーキングサポートブレーキ(後方歩行者)、パノラミックビューモニター(床下透過表示機能付)、バックガイドモニター、トヨタチームメイト[アドバンストパーク](リモート機能付)、ドライブモードセレクトスイッチ、ステアリングヒーター、アクセサリーコンセント(AC100V・1500W/非常時給電システム付)、ディスプレイオーディオ(コネクティッドナビ対応)、前席シートヒーター、自動防眩機能付インナーミラー、エレクトロシフトマチック、デジタルキー 計33機能

 

KINTOでは、同サービスについて、「販売店の接客業務のDXの後押しにも繋げたいと考えています。販売店のスタッフがお客様へのご納車などの場面で各種機能のご説明に一定の時間を充てている実情を踏まえて、お客様ご自身で機能をご理解いただける基盤を整えることで、業務の効率化に貢献できるように取り組んでいきます」と説明している。

 

その他のアップグレード/コネクティッドサービスも拡充された

コネクティッドで安全運転を助言するサービスに新機能を追加
プリウス、ヤリスおよびヤリス クロスのUグレードを対象に提供している「コネクティッドドライブトレーナー」に新機能を追加した。コネクティッドドライブトレーナーは、トヨタのコネクティッドサービス「T-Connect」を通じて車両から収集したユーザーの運転データを分析し、安全やエコな運転に繫がるポイントをアプリでアドバイスする。

 

 

新たに追加した「トレーニング機能」では、運転データを基に、安全な運転を実現するペダル操作など、ユーザー毎に適したトレーニングメニューを提案する。更に安全運転に役立つコンテンツとして「今日のドライブTIPS」の公開もアプリで始めた。

 

 

アップグレードアイテムに「デジタルキー」を追加
プリウスのUグレードを対象に提供しているアップグレードサービスの新たなアイテムとして、「デジタルキー」を追加した。「デジタルキー」は、スマートフォンアプリでドアのロック/アンロック操作やエンジンの始動などを可能にする機能で、プリウスではこれまでZグレードにのみメーカーオプションとして設定されていたが、これを機に、Uグレードで納車の後にアップグレードできるようにした。

 

 

会社概要
会社名:株式会社KINTO(KINTO Corporation)
設立:2019年1月
代表取締役社長:小寺信也
URL:https://corp.kinto-jp.com/

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。