川崎重工の多用途四輪車「MULE PRO-FX(EPS)」(MULE)が、大手消防車メーカーのモリタの新型消防車「小型オフロード消防車 Red Ladybug」のベース車として採用された。
公道走行ができない多用途四輪車が、各種構造を変更することで、大型特殊自動車として、公道走行が可能な消防車に採用されるのは、国内初の事例になると云う。
なお、「小型オフロード消防車 Red Ladybug」の実車は、5月31日(木)から6月3日(日)まで東京ビックサイトで開催される「東京国際消防防災展2018」のモリタブース(東ホール、小間番号5-71)に展示される。
近年、災害現場では、消火作業、緊急の運送、避難援助、水辺の救助など、不整地走行が可能で、機動性の高い作業車への需要があると云う。
同社は、MULEの消防車採用について、4WDによるパフォーマンス、耐久性、快適性や、1988年以来、北米を中心に牧場や農場のメインテナンスやハンティングなどでの多くの利用実績を挙げ、不整地での消防活動への期待によるものだとしている。
また、川崎重工は、今回の消防車のベース車採用を機に、災害対応、消防防災やレスキュー、簡易除雪などの用途拡大に向けた利用を提案し、安全な社会の実現に貢献していくとしている。
[MULE PRO-FX(EPS)主要諸元]
– エンジン:水冷・4ストローク・DOHC 直列3気筒
– 排気量:812cm3
– 最高出力:35kw(48ps) / 5,500rpm
– 最大トルク:65N・m(6.6kgfm / 3,500rpm)
– 全長×全幅×全高:3,385mm×1,625mm×1,965mm
– 最低地上高:265mm
– タイヤサイズ:
前:26×9.00R124PR
後:26×11.00R12 4PR
– 装備質量:830kg
– 最小回転半径:4.8m
– 荷台積載質量:453kg
– 牽引質量:907kg
– 乗車人員:3人
※株式会社モリタの「小型オフロード消防車 Red Ladybug」のベース車両(各種構造変更前)諸元値。
※国内での一般個人向け販売の予定はない。
[株式会社モリタ概要]
ポンプ車からはしご車、コンビナート向けの消防車や空港用の消防車、さらに世界初の消救車などを開発・製造・販売。また、消防車専用のキャブやボディー、タンクの製造など特殊部品の製造、消防車の保守点検・オーバーホール専門の会社を有している。
– 本社所在地:兵庫県三田市テクノパーク1番地の5
– 代表者:代表取締役社長 尾形 和美
– HP:http://www.morita119.jp/
■東京国際消防防災展2018:http://www.fire-safety-tokyo.com/jp/index.html