関西電力と、金融サービス企業の東京センチュリーは5月23日、使用済みEV電池(EVリユース電池」)を用いた蓄電池システムの実証試験を開始した。
同実証は、2023年1月に締結したEVリユース電池の活用に係る業務提携の一環として行うもの。東京センチュリーがEVリユース電池を調達し、関西電力が尼崎実験センター(兵庫県)の敷地内に蓄電池システム(出力100kW/容量約300kWh)の構築を行い、同日完成した。
この実証を介して、定置型蓄電池システムの運用、保守等のノウハウを蓄積すると共に、システムの拡張・商用化に向けた課題の抽出と解決策の検討を進めていくという。
東京センチュリーでは、「グループ会社を通じて法人・個人向けオートリースやレンタカーなどのモビリティサービスを展開致しており、EVおよびその周辺ビジネスなどの次世代領域を将来の成長領域と位置づけています。
本実証を通じて、EVを起点とした蓄電池事業の展開ならびに関連サービスの創出を推進いたします」と述べた。
また関西電力は、「電力事業での知見を活用し、蓄電池関連事業へ参入しており、電力需給の安定化や再生可能エネルギーの更なる導入加速の支援を推進致します。
両社は、より多くの事業者に蓄電池を導入できる環境の整備に注力し、持続可能な循環型社会、ゼロカーボン社会の実現に貢献してまいります」と話している。
蓄電池システムの概要は以下の通り
設置場所:関西電力尼崎実験センター内
住所:兵庫県尼崎市若王寺3丁目11-20
実証開始時期:2024年5月
出力/容量:100kW/約300kWh
コンテナ寸法:幅6,850mm×奥行2,400mm×高さ2,800mm
使用電池の種類:リチウムイオン電池 2種
以下参考
電動車の使用済み電池利活用に係る業務提携契約の締結(2023年1月27日付)
https://ssl4.eir-parts.net/doc/8439/tdnet/2225453/00.pdf
使用済みEV電池を用いた蓄電池システムの共同研究の開始およびバッテリー取り外し済みのEV車体を再活用可能なパートナーの募集(2023年9月13日付)
https://ssl4.eir-parts.net/doc/8439/tdnet/2336868/00.pdf