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2024年6月19日【MaaS】

JR四国と電脳交通、特急列車からのタクシー手配を実証

坂上 賢治

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地方都市に於ける移動の利便性向上に向けた実証実験を開始

 

四国旅客鉄道(JR四国)と電脳交通は6月19日、地方都市に於ける移動の利便性向上に向け、特急列車内からタクシーを手配できるサービス実証を開始する。同実証実験は、JR四国予讃線特急停車駅のうち6駅を対象に来たる6月24日から11月30日までの実施期間を予定している。

 

実証を行うことになった背景は、コロナ禍が明けて国内で人流が活発化している一方で、昨今、取り沙汰されているタクシーのドライバー不足やタクシー車両の供給不安定な背景により、地方都市中心市街地の駅のタクシー乗り場でタクシーが1台もいない状態が珍しくない環境下であることが一因となった。また、地方ではタクシー配車アプリの導入が進んでいないエリアも多く、出張のビジネス層や旅行客・観光客の駅からの移動手段に課題があるためだ。

 

そのような中、JR四国と電脳交通は、列車内からタクシーを事前手配できる導線を作ることにより、タクシー不足の状況下に於いても、特急列車の顧客は列車内からタクシーを安心して呼ぶことができるようにすれば、駅からの乗り継ぎをスムーズに行うことができ、それが地域へ顧客を誘引する手立てになるのではないかと考えたことによる。

 

列車内の二次元コード掲示イメージ

 

入力フォームイメージ

 

両社は、今実証実験を通じて、鉄道からタクシーへの乗り継ぎの利便性向上を図ると共に、特急列車利用の顧客ニーズを把握し、今後、同地域への訪問顧客が安心して乗り継ぎできるソリューションを提供。その結果、公共交通全体の利用者増加を目指していきたい考えだ。

 

具体的な実証実験概要は以下の通り

 

JR四国と電脳交通は、実証実験として特急列車内(8600系・8000系電車)から簡単にタクシー手配できるサービスを期間限定で提供する。

 

イメージ図

 

期間:2024年6月24日(月)から2024年11月30日(土)
対象駅と協力タクシー事業者

  • 宇多津駅(香川県宇多津町)|有限会社大和タクシー
  • 丸亀駅(香川県丸亀市)|株式会社ブリュータクシー
  • 多度津駅(香川県多度津町)|有限会社多度津タクシー
  • 川之江駅(愛媛県四国中央市)|有限会社GOHAN(GOHANタクシー)
  • 伊予三島駅(愛媛県四国中央市)|有限会社GOHAN(GOHANタクシー)
  • 今治駅(愛媛県今治市)|株式会社平和タクシー

 

 

利用方法
(1)JR四国 予讃線特急列車内(8600系・8000系電車)の二次元コードより「タクシー手配フォーム」を読み込む
(2)タクシー手配フォームに「氏名」「電話番号」「利用日」「列車名」「降車駅」を入力する
(3)必要に応じて目的地やその他情報を入力(任意)し[送信]を押下する

 

注意事項

  • 運賃やその他料金(迎車料金など)は対象駅ごとに設定されている各タクシー会社の定めに準じる。
  • 早朝・深夜や荒天時など、タクシーの需給のギャップが激しい時間帯にはタクシーの手配ができない場合がある。

 

 

各社の役割
JR四国:列車、駅、その他媒体における本サービスの告知等の実施
(列車座席後部に掲示する二次元バーコードステッカーの作成と貼付等)

 

電脳交通:乗客が利用するタクシー手配フォーム(Web)の開発とクラウド型タクシー配車システム(DS)との連携

 

会社概要

四国旅客鉄道株式会社
本社:香川県高松市浜ノ町8番33号
代表者:西牧 世博
設立日:1987年4月
資本金:35億円

 

株式会社電脳交通
本社:徳島県徳島市寺島本町西1丁目5番 アミコ東館6階
代表者:近藤 洋祐
設立日:2015年12月
資本金:1億円(2023年11月末時点)

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

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1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。