住友ゴム工業は8月7日、AIを活用した車両故障予知ソリューションサービスを提供する米国のベンチャー企業である「バイアダクト社 (Viaduct)」と、車両故障予知に関する共同実証実験を開始したと発表した。これにより、トータルフリートマネジメントサービスの実現を加速し、フリート事業者が抱える課題の解決に貢献するとしている。
この実証実験では、バイアダクト社のAIを活用した車両故障予知ソリューションサービスと、住友ゴムの自動車の車輪速解析技術をベースとする独自のセンサーレス・センシング技術である「センシングコア」を組み合わせることで、タイヤに加え、エンジンやブレーキなどを含めた車両状況をリアルタイムで把握。車両全体のモニタリングを可能とすることで、走行時の安全性・車両稼働率向上やメンテナンスコストの削減を目指す。
住友ゴムでは、ソリューションビジネスに於いて、これまで、タクシーやリース、レンタカー各事業者と、タイヤ空気圧監視システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)を活用した「空気圧・温度管理サービス」についての実証実験を行ってきたが、今回の取り組みでは、北米で200万台以上の車両に車両故障予知ソリューションサービスを提供してきた実績を持つバイアダクト社開発のインターフェース「TSIエンジン」と、さらに一歩踏み込んだ「センシングコア」の“タイヤの摩耗検知技術”の検証を実施。両社の情報面・技術面での連携を通じて、より高度なトータル車両故障予知ソリューションサービスの展開に繋げていくと云う。
住友ゴムでは、CASE/MaaSに対応する高い安全性能・環境性能を実現するため、タイヤ開発・周辺サービスの開発コンセプト「スマート・タイヤ・コンセプト(SMART TYRE CONCEPT)」を掲げ、その周辺サービスの中核を担う「センシングコア」に於いて、既に約40社の自動車メーカーにアプローチ。今後、その順次納入を進めると共に、2020年代後半には、メンテナンスや保険、リースなどを組み合わせたフリートのトータルマネジメントサービスの展開を目指すとしている。
[会社概要]
<住友ゴム>
– 会社名:住友ゴム工業株式会社
– 本社:兵庫県神戸市中央区脇浜町3-6-9
– 代表:代表取締役社長 山本悟
– 創業:1909年
– 事業内容:
各種タイヤ、スポーツ用品、産業品の製造・販売。タイヤについては、ダンロップ(DUNLOP)、ファルケン(FALKEN)ブランドをグローバルに展開。
<バイアダクト社>
– 会社名:Viaduct Inc.
– 本社:1010 Doyle Street, Suite 200, Menlo Park, CA USA
– 代表:CEO デイヴィッド・ハッラーク
– 創業:2018年
– 事業内容:AIを活用した車両故障予知ソリューションサービスの提供。