パイプライン弧状推進工法「JFE-RAPID®」に使われる推進機
弧状推進工法で東京港横断通信用光ファイバーケーブルを敷設
JFEエンジニアリングは5月23日、日本コムシスより受注した「東京港横断伝送路工事」を竣工した。通信ネットワークの拡充は、旧来の通話やWeb接続を超えて、キャッシュレス決済、防犯・防災、クラウドサービス、MaaS、DX・AI・IoT普及などの通信量増大に逸早く対応させるべく設備網の増強が急務だ。
そうしたなかでJFEは、多くのIT企業が集積する芝浦・品川エリアと、豊洲・有明エリア間の通信網を東京港を横断させて繋ぐため、短期間・低コストのパイプライン弧状推進工法「JFE-RAPID®」を用いて敷設した。
当該工事は、東京港の防波堤などの護岸構造物を侵さないよう海底下大深度で管路推進させて、国内最長規模の約2,000mを繋ぐ難易度の高い工事で、これを東京湾に於いて日本初となる弧状推進工法により、僅か2か月の工期内に管路敷設を完遂した。
ちなみに、このパイプライン弧状推進工法は、立坑を掘らずに海底を円弧状に推進掘削することで、工事費削減と工期短縮を実現するもの。通信ケーブルのみならず、将来の洋上風力向け送電ケーブル等の管路敷設でも期待できる工法となる。