日本ミシュランタイヤとソフトバンクは、IoTを活用したトラックバス用のタイヤ管理システム「ミシュランTPMS(タイヤプレッシャーモニタリングシステム)クラウドサービス」を6月1日から提供する。
同様のサービスは、海外の建設機械の現場などでは既に実用化が進んでいるが、タイヤメーカーとしての実用化は、日本国内初となると云う。
TPMSは、タイヤにセンサーを取り付けて空気圧とタイヤ内部温度を検知、空気圧やタイヤ内部温度が基準外になると警報を発するシステム。
今回発売する「ミシュランTPMSクラウドサービス」は、車両のTPMS情報をソフトバンクのIoTサービス上で可視化できることが最大の特長。
車両を運転するドライバーのみならず、運行管理者が複数の車両情報を手元のスマートフォン、タブレット、パソコンなどの端末で一括監視することで、事故やトラブルを未然に防ぐことができるとしている。
また、TPMSでは、タイヤの空気圧や温度が設定値を超えるなどのトラブルを検知すると、クラウドを通して運行管理者・タイヤ販売店・レスキューネットワークに当該車両の位置情報やタイヤ情報をメールで送信。
当該車両のドライバー、もしくは運行管理者のコールセンターへレスキューへの要請で、コールセンターから出動依頼のあったミシュランレスキューネットワーク登録販売店が、現場に駆け付け故障に対応することも可能だ。
ミシュランとソフトバンクは、このサービスの実用化にあたり、2016年から2年以上にわたり協業体制を構築。
ソフトバンクは、通信インフラやサービスだけでなく、ライドシェアや自動運転などモビリティーにおけるIoT分野のビジネスの成長を見込んでおり、これに物流業界の省人化と遠隔操作による作業効率化に貢献したいというミシュランの狙いが合致したことで両社の協業が実現したとコメントしている。
日本ミシュランタイヤの代表取締役社長ポール・ペリニオ氏は、この協業によるサービスの開始について、以下のように述べている。
「就労人口減少や少子高齢化は日本の社会的課題です。特に運輸・建設・農業における人手不足は深刻な状況であり、そうした社会環境のなか、生産性の向上や作業者の負担低減は急務です。ミシュランは、タイヤと関連サービスで貢献していくことが責務と考え、このたび、本サービスをご提供することとなりました。モビリティーの継続的な発展に貢献することを企業理念とするミシュランと情報革命で人々を幸せにするという経営理念をもつソフトバンクが手を組み、未来と社会へ貢献するため新しい価値を創造できることを大変光栄に思っています」
また、ソフトバンクの代表取締役副社長執行役員・兼COOの今井康之氏は、以下のように述べている。
「情報革命で人々を幸せにするという経営理念のもと、IoTのサービスプラットフォーマーとして、データのさらなる『価値化』のため、来るべき5GやIoTの時代に向けてお客さまの新たなサービス開発をサポートしていきます」。
[TPMSクラウドサービス 画面イメージ]
車両位置や車両番号とともにタイヤの空気圧や温度の変化が可視化され、大きなトラブルになる前の対応が可能。
[参考販売価格](税別)
・車載通信端末(GW)+TPMS一式 月額リース料(2年リース)9,200円~
・月額通信費用 980円/月
※:TPMSセンサー6個使用 X One装着大型車、トラクターヘッド、4トン車想定。取り付け工賃別。
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