一般社団法人日本損害保険協会は、3月20日、全国で発生した自動車本体盗難事故などに関する調査をまとめた「第20回自動車盗難事故実態調査結果」を発表した。
当調査は、同協会が2000年から毎年、自動車盗難防止対策の一環として、自動車本体盗難事故や車上ねらい事故の実態調査を実施しているもので、今回が20回目となる。
調査機関は2018年11月1日〜11月30日、調査対象は損害保険会社17社(損保協会非会員会社を含む)。
対象事案は、全国で発生した自動車本体盗難事故および車上ねらい(部品盗難含む)事故で、調査期間内に車両保険金の支払いを行った事案(車両本体の盗難の調査総数は277件、車上ねらいの調査総数は364件)である。
車名別ではレクサスがワースト1
調査結果では、まず車両本体盗難の車名別盗難状況は、レクサスが2017年から2.6倍の66件に増加し、当調査開始以降初めてワースト1(2017年ワースト4)となった。
また、2017年調査まで4年連続ワースト1だったプリウスは、2018年調査でもワースト2と依然として高く、車両本体盗難の被害が特定の車種に集中する傾向が続いている。
支払保険金は平均361.4万円
車両本体盗難1件あたりの平均支払保険金は、近年増加傾向にあり、2018年調査では、361.4万円(2017年調査では253.2万円)となっている。
車両本体盗難に関する車名別盗難状況からも、比較的高額な車両が狙われることが多いことが推測できる。
盗難発生時間帯は深夜から朝にかけてが最多
車両本体盗難の発生時間帯は、「深夜~朝(22~9時)」が75.8%を占めており、2017年よりも深夜から朝にかけての発生比率が高くなっている。
これにより、窃盗犯が深夜から朝にかけて薄暗い場所で窃盗に及んでいる傾向が分かる。
野外駐車場が最も狙われやすく全体の約78%
車両本体盗難の発生場所については、2017年から8.8ポイント増加し、48.4%が「自宅(屋外)」で発生していることが判明した。
また、「契約駐車場(屋外)」も含めると、車両本体盗難の77.6%が屋外で発生しており、屋外駐車場に駐めてある車両が圧倒的に狙われやすい傾向があることが分かる。
※上記グラフは、車両本体盗難の数値
※屋内:屋根があり、かつ4方向が壁やシャッターで囲まれているもの
※屋外:上記に該当しないもの
なお、その他の調査結果など詳細は同協会の「第20回自動車盗難事故実態調査結果」を参照頂きたい。