日本損害保険協会は9月11日、令和元年台風15号による災害発生に伴い、自然災害を補償する各種損害保険(火災保険、自動車保険の車両保険および傷害保険など)の補償内容・範囲、保険金請求手続き等について、よくある質問をまとめ、発表した。
なお、以下は一般的な回答を示したものであるため、詳細については各自加入する保険会社に問い合わせるよう呼び掛けている。
■補償内容・範囲
【自動車保険】
Q.台風や豪雨による車の損害は自動車保険で補償される?
任意の自動車保険では、「車両保険」を付けていると、台風や洪水などの風水災等によって自動車が損害を被った場合に保険金が支払われる。
※契約タイプによっては補償内容が異なるため、保険金請求にあたっては、現在の契約内容を確認するとともに、加入している保険会社に照会すること。
【火災保険】
Q.台風や豪雨による損害は火災保険で補償される?
契約の火災保険の補償内容によって異なる。
例えば、台風によって屋根が飛ばされた場合などは一般的な火災保険で補償されるが、洪水や土砂崩れによって生じた損害については、契約の火災保険に水災補償がセットされている場合に補償される。
●建物が保険の対象で水災補償がセットされている場合
台風や豪雨等によって洪水となり、家屋が流されるなどの損害が生じた場合や、居住部分が床上浸水したことにより建物が損害を受けた場合に、保険金が支払われる。
(例) 近くの川が氾濫し、床上浸水して、壁の張り替えが必要となった。
●家財が保険の対象の場合で水災補償がセットされている場合
台風や豪雨等によって洪水となり、家財が流されるなどの損害が生じた場合や、保険の対象である家財を収容する建物の居住部分が床上浸水したことにより家財が損害を受けた場合に、保険金が支払われる。
(例) 豪雨等で山が土砂崩れを起こし、家と家財を押し流してしまった(※)
(※)建物と家財、両方が保険の対象に含まれる場合に限る。
※契約タイプによっては補償内容が異なるため、保険金請求にあたっては、現在の契約内容を確認するとともに、加入している保険会社に照会すること。
【傷害保険】
Q.台風や豪雨によってケガをした場合、保険で補償される?
台風や豪雨等によってケガをした場合、保険で補償され、保険金が支払われる。
※契約タイプによっては補償内容が異なるため、保険金請求にあたっては、現在の契約内容を確認するとともに、加入している保険会社に照会すること。
■保険金請求手続き
【共通】
Q.保険金請求(契約内容の確認)時の問い合わせ先は?
近くの取扱代理店または各保険会社の相談窓口へ連絡する。
【火災保険】
Q.洪水によって部屋の中が水浸しになったが、片付けや修理を行っても構わない?
はい。防犯・安全上の問題などから、片付けや修理が必要な場合は行っても構わない。その際、可能なかぎり損傷箇所の写真を撮影し、後日訪問する保険会社の担当者へ提出する。
Q.その際、洪水による被害状況の証明をするために、どのような写真が必要になる?
被害状況が確認できるような、以下(1)および(2)の写真が必要。
(1)被害を受けた建物や家財の全体を撮影した写真(建物の場合は建物の全景写真)
(2)浸水の高さや損傷箇所等が確認できる写真