いすゞ自動車は7月31日、同社として海外市場では初となる、バッテリー式電気自動車(BEV)向けコネクテッドサービスの展開を北米市場(*1)を皮切りに開始し、各国市場へのBEVトラック導入に併せて順次展開すると発表した。
同サービスは、商用車情報基盤「GATEX(ゲーテックス/*2)」を利用し、運送事業者がBEVを安心して使うための「稼働サポート」や、効率的な運用をサポートする「充電マネジメント機能」を世界共通で提供するもので、8月に予定している小型BEVトラック「Nシリーズ EV」の北米市場への投入を機に開始すると云う。
なお、いすゞでは、4月に発表した中期経営計画「ISUZU Transformation – Growth to 2030」に於いて、「コネクテッドサービス」を、「運ぶ」を創造する新事業の起点の一つとして位置付けている。
[主なサービス内容]
(1)稼働サポート
バッテリーのSOH(*3)やSOC(*4)、残走行可能距離など、BEVトラックの運行に不可欠な情報に加え、安全装置の作動履歴などの使用状況の確認に加え、より省電費な運転につながるアドバイスを行う、省電費運転レポートの作成が可能。また、万が一の車両故障時にも、故障の内容や車両の位置情報を事業者やいすゞサービス工場に通知することで、故障へのスムーズな対応を可能に。また、定期点検の時期や内容を通知し、確実な管理を支援する。
(2)充電マネジメント機能
予め定めた充電計画に沿って、遠隔で各車両の充電制御を可能とすることで、施設の電力デマンドピークの上昇に伴う課題を回避。
いすゞは、世界中のユーザーが安心してBEVトラックを使えるよう、稼働をサポートし、また「GATEX」を通じて、各市場で求められるコネクテッドサービスを提供することで、カーボンニュートラル社会の実現に貢献してくとしている。
*1:米国およびカナダ。
*2:2022年10月より運用を開始。
*3:State of Healthの略。バッテリーの劣化状態を表す。
*4:State of Chargeの略。バッテリーの充電残量を表す。
※タイトル写真:NシリーズEV。