東京海上ホールディングスは、7月24日、子会社の東京海上日動火災を通じ、米国インシュアテック自動車保険会社「MetroMile(メトロマイル社)」に出資し、業務提携すると発表した。
1.背景
現在、社会は、AIやIoT等のテクノロジーの進展による変革の中にある。損害保険の分野でも、様々な場面で、デジタル技術を駆使する仕組みが構築されようとしており、例えば、迅速な保険金の支払いを目指したデジタル技術の活用研究や取組みが開始されている。
東京海上グループは、新中期経営計画「To Be a Good Company2020」で、顧客ニーズと環境変化を先取りた革新的な商品・サービスの提供、新たなテクノロジーの活用による顧客・代理店・保険会社間の新たな接点の創造を目標を掲げ、より快適でスピーディーなサービスの提供を目指していると云う。
このような中、同社は、米国のインシュアテック保険会社のメトロマイル社への出資、またメトロマイル社との日本市場での独占提携を決定した。
2.出資の目的
メトロマイル社は、一連の業務プロセスの中にテクノロジーを積極的に取り込み、実際に活用しているデータ分析に強みをもつと云う。
具体的には、顧客との接点のあらゆる場面(広告・保険加入・事故対応時等)に幅広くデジタルテクノロジー(機械学習や高度なデータ解析能力)を活用、独自のビジネスモデルで、米国の個人向け自動車保険にイノベーションをもたらしているとのことだ。
同社は、メトロマイルの有するデータ分析や人工知能等の技術を用い、保険金支払の判断の迅速化や事故対応の自動化などへの応用を目指す。
なお、東京海上ホールディングスとメトロマイル社は、日本の他に、アジアでの業務提携についても合意。同社は、メトロマイル社が有する独自のテクノロジーを駆使し、より質の高いサービスを提供するとしている。
[メトロマイル社の概要]
社名:MetroMile,Inc.
本社所在地:米国デラウェア州
代表:Dan Preston CEO
主な事業内容 自動車保険事業
グロス収入保険料:USD 53M
株主構成:
New Enterprise Associates 、 Index Ventures 、 First Round Capital、SVAngel、Intact等
従業員数:約210名(2018年6月現在)
設立年月:2011年1月