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2025年3月28日【アフター市場】

イノフィス、自動車部品販売会社にアシストスーツを納品

坂上 賢治

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東京理科大学発スタートアップでアシストスーツを製造・販売するイノフィスは先の2月、大阪府大阪市で自動車部品販売を担う大一用品商会に「マッスルスーツSoft-Power」を納品した。

 

近年、自動車業界では型式不正問題やウクライナ情勢の影響も半導体不足などにより新車供給がひっ迫。その結果、補修や車検の需要が高まり、自動車部品業界の物流量が急増している。

 

また近年の「2024年問題」により、トラックドライバーの労働時間の上限規制が強化され、長時間労働が難しくなったことで、物流全体の効率低下が懸念されています。なかでも特に自動車部品の供給・流通の負担が増し多くの企業が対応を迫られた。その影響もあり物流業界では部品の配送頻度や荷物量が増加。人手不足が慢性化。ドライバーや倉庫作業員の負担が大きくなっている。

 

更に補修部品の需要拡大により、倉庫の保管スペースや管理業務の負担も増加し、より効率的な運用が求められるようになってきた。このような環境の変化によって現場の作業負担は増加の一途を辿り、従業員の身体的負担を軽減するための対策が急務となっている。

 

そうしたなかでイノフィスによると大一用品商会では、「弊社では自動車部品を取り扱い、トラックへの積み降ろしや配送業務を行っています。20kg~30kgのケースを1.5トントラックへ満載し、配送先では一人で荷卸しを行う必要があり、作業負担が大きな課題となっていました。

 

以前は配送業務をアウトソーシングしていましたが、委託先の人材不足により対応が難しくなり、自社社員が対応する場面が増加。しかし、自社でも人材確保が困難であり、リタイア後の方を採用するなどの工夫を行っていたものの、若年層の確保が難しく、特に負担の大きい積み下ろし作業では作業時間がかかるようになっていました。

 

従業員には休憩を取りながら作業するよう促していましたが、根本的な負担軽減の対策が求められており、アシストスーツの導入を検討しました。Exo-PowerとSoft-Powerの2種類を試した結果、脱着が容易で移動しやすいSoft-Powerが業務に適しているとの判断に至り、正式に導入を決定しました。

 

導入後は、繰り返しの積み込み作業が大幅に楽になった、しゃがみ込んだ姿勢からの持ち上げ動作で腰にかかる負担が軽減される効果を実感している、マッスルスーツを着けていないと、仕事後に腰の痛みがあり、お風呂でゆっくり温まる必要があった。しかし、導入後は仕事外の時間も負担が軽減され、大きく違いを感じていると従業員から好評を得ています」と反響をー得たという。

 

イノフィスのマッスルスーツ Soft-Power (ソフトパワー)は、電気不要。屋内外問わず、様々な作業シーンで活躍するサポータータイプのマッスルスーツ。大学で研究・開発された人工筋肉のアシスト技術をサポーターの背面部に組み込むことで、サポータータイプでは高い補助力を実現。腰の負担を35%※2軽減する。製造・物流倉庫での持ち上げ・持ち運び作業や、介護現場でのつらい姿勢維持、農作業の前傾姿勢など腰に負担のかかる作業で効果を発揮すると謳っている。

 

シリーズラインナップ

 

製品名:マッスルスーツSoft-Power®|メーカー希望小売価格:59,400 円(税込)
サイズ:1サイズ(適用身長:150 ㎝~190 ㎝、ウエストサイズ:フリー)
ブランドサイト:https://musclesuit.co.jp/soft_power/

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。