
東京理科大学発スタートアップでアシストスーツを製造・販売するイノフィスは先の2月、大阪府大阪市で自動車部品販売を担う大一用品商会に「マッスルスーツSoft-Power」を納品した。
近年、自動車業界では型式不正問題やウクライナ情勢の影響も半導体不足などにより新車供給がひっ迫。その結果、補修や車検の需要が高まり、自動車部品業界の物流量が急増している。
また近年の「2024年問題」により、トラックドライバーの労働時間の上限規制が強化され、長時間労働が難しくなったことで、物流全体の効率低下が懸念されています。なかでも特に自動車部品の供給・流通の負担が増し多くの企業が対応を迫られた。その影響もあり物流業界では部品の配送頻度や荷物量が増加。人手不足が慢性化。ドライバーや倉庫作業員の負担が大きくなっている。
更に補修部品の需要拡大により、倉庫の保管スペースや管理業務の負担も増加し、より効率的な運用が求められるようになってきた。このような環境の変化によって現場の作業負担は増加の一途を辿り、従業員の身体的負担を軽減するための対策が急務となっている。
そうしたなかでイノフィスによると大一用品商会では、「弊社では自動車部品を取り扱い、トラックへの積み降ろしや配送業務を行っています。20kg~30kgのケースを1.5トントラックへ満載し、配送先では一人で荷卸しを行う必要があり、作業負担が大きな課題となっていました。
以前は配送業務をアウトソーシングしていましたが、委託先の人材不足により対応が難しくなり、自社社員が対応する場面が増加。しかし、自社でも人材確保が困難であり、リタイア後の方を採用するなどの工夫を行っていたものの、若年層の確保が難しく、特に負担の大きい積み下ろし作業では作業時間がかかるようになっていました。
従業員には休憩を取りながら作業するよう促していましたが、根本的な負担軽減の対策が求められており、アシストスーツの導入を検討しました。Exo-PowerとSoft-Powerの2種類を試した結果、脱着が容易で移動しやすいSoft-Powerが業務に適しているとの判断に至り、正式に導入を決定しました。
導入後は、繰り返しの積み込み作業が大幅に楽になった、しゃがみ込んだ姿勢からの持ち上げ動作で腰にかかる負担が軽減される効果を実感している、マッスルスーツを着けていないと、仕事後に腰の痛みがあり、お風呂でゆっくり温まる必要があった。しかし、導入後は仕事外の時間も負担が軽減され、大きく違いを感じていると従業員から好評を得ています」と反響をー得たという。
イノフィスのマッスルスーツ Soft-Power (ソフトパワー)は、電気不要。屋内外問わず、様々な作業シーンで活躍するサポータータイプのマッスルスーツ。大学で研究・開発された人工筋肉のアシスト技術をサポーターの背面部に組み込むことで、サポータータイプでは高い補助力を実現。腰の負担を35%※2軽減する。製造・物流倉庫での持ち上げ・持ち運び作業や、介護現場でのつらい姿勢維持、農作業の前傾姿勢など腰に負担のかかる作業で効果を発揮すると謳っている。
シリーズラインナップ
製品名:マッスルスーツSoft-Power®|メーカー希望小売価格:59,400 円(税込)
サイズ:1サイズ(適用身長:150 ㎝~190 ㎝、ウエストサイズ:フリー)
ブランドサイト:https://musclesuit.co.jp/soft_power/