日野自動車傘下の日野モータースセールス・マレーシア(日野マレーシア販売)とヤマトホールディングス傘下のマレーシアヤマト運輸(YTM)は、トラック・バスドライバー向けの新たな安全運転研修プログラムを、マレーシアの日野トータルサポート・カスタマーセンターで提供する。
マレーシアは人口約3,000万人を超え、年間経済成長率も5%前後で堅調に推移している、東南アジアでも有数の新興国。その一方で、2017年には交通事故が約53万件(※1)発生、早急に対応すべき社会的課題となっている。
日野マレーシア販売は1977年に設立し、トラック・バスの販売と、購入車両がビジネスに貢献するための「トータルサポート」を推進。その一環として、2015年に「日野トータルサポート・カスタマーセンター」を新設し、これまで年間約3,000名のトラック・バスドライバーに対し、安全運転・省燃費運転講習を提供。
日本で培ったノウハウの活用と経験豊富なインストラクターによる実践的なトレーニングを通じて、車両の稼働時間の最大化やライフサイクルコストの最小化に貢献すべく取り組んでいる。
一方のYTMは、1988年にフォワーディングと海外引越事業を中心に事業を開始。2011年には、小口配送サービス「TA-Q-BIN」を開始。その中で特に安全については、日本で長年培ってきた経験を活かし、ドライバーなどの教育に加え、安全指導スキルの向上を目指し、現地人材の安全指導者の育成も進めてきた。
今回、両社が日本およびマレーシアでこれまで培った経験を活かし、マレーシアにおける安心安全な車社会の実現に貢献するため、物流における安全な運行に向けた取り組みを開始した。
※1:マレーシア運輸省「TRANSPORT STATISTICS MALAYSIA 2017」より
[安全研修プログラムの概要]
日野トータルサポート・カスタマーセンターが提供するトレーニングプログラム内に、安全運転に関する運転適性診断・座学・実車訓練を組み合わせた研修コンテンツを追加。ドライバー自身の運転特性を踏まえてトレーニングを行うことで、安全運転に対する知識・意識および運転スキルのさらなる向上を目指す。
具体的には、運転適性診断の結果をインストラクターが活用し、実車訓練を通じてドライバーに「気づき」を与え、ドライバーの安全運転の知識と意識の向上を促進。さらに、受講者をマネジメントする管理者に対しても研修結果を共有し、受講者の日々の安全運転指導に役立てる。
YTMは、「運転適性診断」および「運転適性診断結果フィードバック・安全目標作成」のコンテンツを提供する。
<研修プログラム>
[日野トータルサポート・カスタマーセンターについて]
日野トータルサポート・カスタマーセンターは、2015年2月に、顧客向け試乗・講習施設として開設。講義から運転実習までを一貫して行える日野の常設施設としては、海外初。累計利用者数は開設以来1万1,000名(2019年3月末時点)を越えている。
日野では、顧客ビジネスに貢献するための「トータルサポート」として、車両の稼働時間最大化とライフサイクルコストの最小化のための取り組みに注力。ドライバーの安全・省燃費運転への意識およびスキル向上のサポートを通じて、トータルサポートを推進。
安全に関しては、車両故障の未然防止につながる日常点検講習と、事故防止に貢献する安全運転技術や危険予知能力の向上のための講習を実施している。
<施設概要>
– 名称:日野トータルサポート カスタマーセンター
– 所在地:マレーシア ネグリ・スンビラン州 セレンバン市 センダヤン工業団地 (日野マレーシア製造敷地内)
– 責任者:本名 雅明
– 設立:2015年2月(2017年11月リニューアル)
– 敷地面積:39,600m2
– 設備:研修棟、周回路、狭隘路
– 累計利用者数:約11,000名(2019年3月末時点)
■日野モータースセールス・マレーシア(英語):https://www.hino.com.my/Home
■日野トータルサポート カスタマーセンター(英語):https://www.hino.com.my/supports/#SupportProgrammes