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2024年6月20日【CASE】

フロスト&サリバン、トムトムを米業界のリーダーとして讃える

坂上 賢治

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フロスト&サリバン(Frost & Sullivan)は6月19日(米国テキサス州サンアントニオ発)、自動車地図業界を対象とした評価のなかで、トムトム(TomTom)へ「2024年グローバル顧客価値リーダーシップ賞(2024 Global Customer Value Leadership Award. )」を授与した。

 

そんなフロスト&サリバンは毎年、サービスや製品の顧客に向けた投資収益率の向上に重点を置き、優れた価値を生み出す企業にベストプラクティス アワードを授与している。

 

これらの賞は、単に優れた顧客サービスを称えるだけでなく、顧客が得る価値を高めることにも重点を置き、顧客基盤拡大に繋げている企業のユニークな取り組みも含めて表彰する。

 

今回、フロスト&サリバンの評価によるとトムトムは、北米地域に於いて過去30年間に亘って、リアルタイムのマッピング技術を駆使してパーソナル ナビゲーションを改良。相次いで自動車地図業界の可能性を拡張してきた。

 

現在、同社は新たマッピングテクノロジーで世界標準を確立。イノベーター、OEM (相手先ブランド供給)、自動車メーカー、開発者など、様々な企業ニーズに合わせたマッピングソリューションを提供。近年同社は最先端の人工知能を活用し、大手テクノロジー企業と提携することにより最新かつ正確で相互運用可能な地図を提供しているとした。

 

なかでもフロスト&サリバン社のベストプラクティス研究アナリストを務めるマヌエル・アルボルノス氏は、「トムトムのオルビスマップ(Orbis Maps)は自動車地図業界に於いて他社を圧倒し、自動運転分野でも競合他社よりも優れた価値提案を備えている。

 

ユーザーはルート検索とリアルタイムな交通情報を組み合わせて正確な到着予定時刻を算出したり、詳細なストリートマップを介してオンデマンドサービスを抽出したり、電気自動車に適した充電ポイントを含むルート設定を提案したり、自動運転車の予測操作でドライバーの安全性を向上させている。

 

またHDマップは、道路の境界から境界まで正確かつリアルな表現が提供できている。そんなHDレイヤーは、3次元ジオメトリによって自動運転システムに革命をもたらし、車両運行にあたって最大25センチメートルの精度で移動できるようにした。そんな現代の車両にとって重要なマッピングソリューションには次のものがある。

 

  • 速度警告、インテリジェント速度アシスト、アダプティブクルーズコントロール。
  • 交通標識や車線区分線の認識から速度制限の遵守まで、車線固有の運転情報に基づくきめ細かなナビゲーション機能。
  • インテリジェントな速度適応と速度警告、高度な車線案内とハンズフリー運転、最小限のデータ使用で高精度な車両位置を特定できる。
  • 高度な搭載機能を継続的に提供するための堅牢かつ精緻なクラウドデータの提供。

 

上記を踏まえトムトムは、企業、政府、自動車、消費者セクターなど多様な市場に応えつつ、200を超える国と地域に跨がる優れた位置情報サービスを提供。

 

これだけの広範なカバレッジ能力は、交通社会に於けるコミュニティ環境への深い洞察力。詳細な地域データ収集に基づく地元専門家の知識を収集していく努力。過去から累積し続けてきた豊富なデータソース。世界50億人を超える人々のニーズに応えるための衛星画像収集に係る技術背景などを重層的に組み合わせた結果だ」と述べた。

 

またフロスト&サリバンでリサーチマネージャーを務めるカマレシュ・モハランガム氏は、「トムトムは、30を超える自動車ブランドとの提携を成功させただけなく、先進運転支援システム (ADAS) を導入した1,400 万台を超える車両を含むポートフォリオを保有し、道路センサー、事故報告からのデータも活用して、交通の流れを予測、ボトルネックも特定し、交通状況のきめ細かなビューを提供。現段階で北米に於ける最も正確なリアルタイム情報を提供している。

 

またこの結果、同社は同業界で競争優位性を維持し続けている。そんなトムトムはスピードアシスト、レーンコントロール、包括的な高解像度マップの分野でも革新を起こしており、様々な自動車ブランドの運転体験を向上させている。

 

更にトムトムのスケーラブルなソリューションは、多様な顧客ベースんら寄せられる差し迫ったニーズにも応えるべく、将来の需要を予測し、顧客中心のマッピングソリューションを提供するマーケットリーダーとしての評価を確かなものとしている」と讃えている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。