フロスト&サリバン(Frost & Sullivan)は6月19日(米国テキサス州サンアントニオ発)、自動車地図業界を対象とした評価のなかで、トムトム(TomTom)へ「2024年グローバル顧客価値リーダーシップ賞(2024 Global Customer Value Leadership Award. )」を授与した。
そんなフロスト&サリバンは毎年、サービスや製品の顧客に向けた投資収益率の向上に重点を置き、優れた価値を生み出す企業にベストプラクティス アワードを授与している。
これらの賞は、単に優れた顧客サービスを称えるだけでなく、顧客が得る価値を高めることにも重点を置き、顧客基盤拡大に繋げている企業のユニークな取り組みも含めて表彰する。
今回、フロスト&サリバンの評価によるとトムトムは、北米地域に於いて過去30年間に亘って、リアルタイムのマッピング技術を駆使してパーソナル ナビゲーションを改良。相次いで自動車地図業界の可能性を拡張してきた。
現在、同社は新たマッピングテクノロジーで世界標準を確立。イノベーター、OEM (相手先ブランド供給)、自動車メーカー、開発者など、様々な企業ニーズに合わせたマッピングソリューションを提供。近年同社は最先端の人工知能を活用し、大手テクノロジー企業と提携することにより最新かつ正確で相互運用可能な地図を提供しているとした。
なかでもフロスト&サリバン社のベストプラクティス研究アナリストを務めるマヌエル・アルボルノス氏は、「トムトムのオルビスマップ(Orbis Maps)は自動車地図業界に於いて他社を圧倒し、自動運転分野でも競合他社よりも優れた価値提案を備えている。
ユーザーはルート検索とリアルタイムな交通情報を組み合わせて正確な到着予定時刻を算出したり、詳細なストリートマップを介してオンデマンドサービスを抽出したり、電気自動車に適した充電ポイントを含むルート設定を提案したり、自動運転車の予測操作でドライバーの安全性を向上させている。
またHDマップは、道路の境界から境界まで正確かつリアルな表現が提供できている。そんなHDレイヤーは、3次元ジオメトリによって自動運転システムに革命をもたらし、車両運行にあたって最大25センチメートルの精度で移動できるようにした。そんな現代の車両にとって重要なマッピングソリューションには次のものがある。
- 速度警告、インテリジェント速度アシスト、アダプティブクルーズコントロール。
- 交通標識や車線区分線の認識から速度制限の遵守まで、車線固有の運転情報に基づくきめ細かなナビゲーション機能。
- インテリジェントな速度適応と速度警告、高度な車線案内とハンズフリー運転、最小限のデータ使用で高精度な車両位置を特定できる。
- 高度な搭載機能を継続的に提供するための堅牢かつ精緻なクラウドデータの提供。
上記を踏まえトムトムは、企業、政府、自動車、消費者セクターなど多様な市場に応えつつ、200を超える国と地域に跨がる優れた位置情報サービスを提供。
これだけの広範なカバレッジ能力は、交通社会に於けるコミュニティ環境への深い洞察力。詳細な地域データ収集に基づく地元専門家の知識を収集していく努力。過去から累積し続けてきた豊富なデータソース。世界50億人を超える人々のニーズに応えるための衛星画像収集に係る技術背景などを重層的に組み合わせた結果だ」と述べた。
またフロスト&サリバンでリサーチマネージャーを務めるカマレシュ・モハランガム氏は、「トムトムは、30を超える自動車ブランドとの提携を成功させただけなく、先進運転支援システム (ADAS) を導入した1,400 万台を超える車両を含むポートフォリオを保有し、道路センサー、事故報告からのデータも活用して、交通の流れを予測、ボトルネックも特定し、交通状況のきめ細かなビューを提供。現段階で北米に於ける最も正確なリアルタイム情報を提供している。
またこの結果、同社は同業界で競争優位性を維持し続けている。そんなトムトムはスピードアシスト、レーンコントロール、包括的な高解像度マップの分野でも革新を起こしており、様々な自動車ブランドの運転体験を向上させている。
更にトムトムのスケーラブルなソリューションは、多様な顧客ベースんら寄せられる差し迫ったニーズにも応えるべく、将来の需要を予測し、顧客中心のマッピングソリューションを提供するマーケットリーダーとしての評価を確かなものとしている」と讃えている。