アイシン( 本社:愛知県刈谷市、社長:吉田守孝 )は11月17日、愛知県刈谷市で乗り合い送迎サービス「チョイソコかりや」の運行を開始した。同社では、新たなサービス開始を記念し、刈谷市並びに同サービス提供で協力する大興タクシーの3者が出席して、刈谷ハイウェイオアシスに於いて出発式を執り行った。
アンシンが今回「チョイソコかりや」を始動させた背景には、同社が去る2023年7月に、刈谷市と「移動支援に関する連携協定(同社プレスリリースーへのリンク) 」を締結したこと加えて、そもそもアイシンは予てより、地域の移動課題を解決するべく、広域で〝チョイソコ〟サービスを精力的に推し進めてきた経緯がある。
この〝チョイソコ〟とは、バスなどの既存公共交通の衰退、高齢者運転免許返納の促進などの交通難民増加問題を鑑み、新しい交通のしくみづくりとしてアイシンが、2018年に愛知県豊明市内での運行を皮切りに稼働させてきた同社の〝オンデマンド型交通〟型の乗り合い送迎サービスを指している。
上記の〝オンデマンド型交通〟とは、利用者のニーズに応じて運行経路や乗車する時間などをフレキシブルに変えることができる「バスとタクシーの中間」のようなもの。会員登録された利用者(交通弱者や交通難民)から電話やインターネットで予約を受け付け、最適な乗り合わせと経路を割り出して目的地まで、対象会員を送迎する。
チョイソコは、特に高齢化が進む地域に於いては大変需要が高く、アンシンが参入する以前から、多くの自治体がオンデマンド型交通の導入をスタートさせてきたのだが、利用者数がなかなか伸びなかった。そこでアイシンは、自社のカーナビゲーション技術を応用し「継続性」と「普及」を両立したサービスを実現させてきた。
このような取り組みを踏まえて今回、同社が運行を開始する「チョイソコかりや」は、同市内で公共交通機関が十分でないなどの交通課題を抱える北部の一部地域を対象としたサービスとしてスタートを切ったもの。
同社では、新たな地域を対象とした〝チョイソコ〟を追加導入することで、交通課題の解決と、高齢者を中心とした市民の外出機会の創出を促進し、持続可能なまちづくりの実現を目指すという。
なお出発式には、刈谷市の稲垣武市長や、同社の鈴木研司CSDOなどが出席。鈴木氏は「今回、刈谷市にチョイソコを導入して70カ所目となりました。刈谷市の地域の活性化に繫がるよう是非、皆様にご活用頂き、お声をお聞かせ頂きたい」と挨拶を行い、移動支援に関する刈谷市との更なる連携強化を確認した。
この「チョイソコかりや」に係る取り組みについてアイシンは、「これからも、誰もが安心・安全に”移動”でき、健全な生活を送ることができる社会の実現に向け、新しい発想で提案を行っていきます」と話している。
「チョイソコかりや」概要
運行時間:平日8時30分~16時 (土日祝、12/29~1/3は運休)
運行地区:刈谷市内の国道1号以北(+富士松駅、富士松支所)
会員条件:小学生以上で、国道1号以北の市域にお住まいの方
運 賃:1乗車300円(75歳以上の方、障害者、小学生は200円)
運行方式:エリア内の停留所から停留所間を運行